薬学部生の卒業後の就職先はどこかが良い?職種別の難易度・年収を徹底解説!

2022年2月12日

どうも、はるきちです。

私もかつては薬学部に在籍しており、当時は4年制でした。
卒業と同時に薬剤師の免許を取得したわけですが、今日は薬学部の学生さんの就職先について考察したいと思います。

まず、薬学部の学生さんの就職先として考えられる主な職種を以下に列挙してみました。
入社難易度は概ね以下のようになります。

就職するにあたっては、何をやりたいのか?将来どうなりたいのか?という本人の希望もあると思いますので、いろいろな職種を知った上で検討して欲しいと思います。

今日はそれぞれの職種ごとに考察してみたいと思います。

ただし、公務員については職種が絞りずらいこともあり、今回の考察からは除外したいと思います。

製薬メーカー 研究職

就職難易度:超劇高
応募資格:医歯薬獣医学部6年制卒又は理系修士卒以上。
コメント:博士卒の採用も多い。旧帝大レベルの学歴が無いと正直厳しいと思われる。

製薬メーカーの研究職は超難関です。

そんな研究職ですが、安定性も将来性も「×」だと判断しております。

その理由として、日本に研究所を置かない製薬メーカーが増えており、現在研究所が日本にあったとしても、研究所はいつ閉鎖されるかわかりません。

そのため、研究職になるのは難しいが、なった後も微妙というのが私の中での結論です。

2018年の売上ランキングで世界ベスト10及び日本ベスト5の会社における、研究所の状況を以下に記載しております。

純粋な外資系製薬メーカーで研究所を日本に構えている会社は無く、基本的には内資系製薬メーカーがメインとなります。

外資系製薬メーカーに比べると内資系製薬メーカーの方が閉鎖に踏み切る可能性が低いと思いますが、内資系製薬メーカーでも今後研究所を閉鎖する会社はいずれ出てくると予想しています。

製薬メーカー MSL職

就職難易度:劇高
応募資格:医歯薬獣医学部6年制卒又は理系修士卒以上。
コメント:博士卒の採用も多い。旧帝大レベルの学歴が無いと正直厳しいと思われる。

安定性及び将来性を「△」と判断しています。

MSL自体は日本で新設されて10年しか経っていない、まだ歴史が浅い職種です。

そのため、各社まだ手探りであり、MSLの安定性と将来性はこれから判ってくると思いますので、そういう意味を込めて「△」としています。

なお、MSL職を新卒採用している会社が一部ありますが、新卒で入社するためにはかなりハードルが高いと思います。

Googleで「新卒採用 MSL」で検索してみたところ、以下の会社で近年MSLの新卒採用を実施していることが確認できました。
-ノバルティス
-MSD
-エーザイ
-日本新薬

実際に新卒採用を行っている会社はこれよりは多いと思いますが、多くの会社が新卒採用を実施しているわけでは無さそうです。

なお、開発・営業・マーケティング・アカデミアetcの経験があれば、MSLとして未経験でも今のご時世では採用されることがあり、中途採用では未経験に対して門戸が開かれている職種であると言えます。

製薬メーカー CRA職

就職難易度:劇高
応募資格:医歯薬獣医学部6年制卒又は理系修士卒以上。
コメント:博士卒で採用されるケースもある。東京理科大 薬学部レベルの学歴が無いと正直厳しいと思われる。新卒採用時の倍率は数千倍と言われている。

安定性及び将来性を「△」と判断しております。

理由としては、以前ほど潤沢に開発品があるわけでは無く、年を追うごとに医薬品の開発が難化しているためです。

また、現在は製薬メーカーで自社CRAを採用する会社が増えておりますが、これも時代の流れによる部分が大きいと思います。

今は積極的に採用していても数年後には、CROにアウトソースすること再度主流になっているかもしれません。
そういう意味でも、安定性及び将来性はやはり「△」だと言えます。


なお、製薬メーカーに新卒でCRA職として入社する場合、学歴でみるとMSLよりもCRAの方が低い傾向にありますが、CRAの方が倍率が高いと思います。

そのため、入社の難易度としては同程度と個人的には思います。

以下の記事での書きましたが、新卒で製薬メーカーの開発職に入社するのは至難の業です。合格勝ち取ることができる学生は、羨ましい限りです。

製薬メーカー MR職

就職難易度:高
応募資格:全学部全学科 学部卒以上
コメント:以前は大手製薬メーカー各社が大量に採用していたが、ここ最近MR数を減少させている会社が多いため、新卒採用も以前よりも難易度が上がりつつある。

安定性及び将来性を「×」と判断しております。

その理由としては、ここ最近各社MRを減らしており、かつ新卒採用数も年々減少しております。

以前は接待要員として貴重な戦力だったMRですが、今のご時世では接待はできなくなり、前ほどMRは必要なくなってきております。

大手製薬メーカー各社は新卒採用を一応行っているようで、数名は採用しております。

年にもよりますが、大手製薬メーカーでは毎年5名前後の採用が多いみたいで、現在は以前のように1年間に100名採用などの大量採用は行っておりません。

採用人数が少ないため、入社してくる学生の学歴が上がっており、以前のように体力だけあれば誰でもなれる職種ではなくなってきております。

CRO

就職難易度:高
応募資格:理系学部卒以上
コメント:大手CROの新卒入社者は、8~9割方は理系修士卒であり、かつ偏差値が高い大学からの採用が多い。世間からは製薬メーカーの下請けと思われているが、新卒で大手CROに入るのは結構難しいはず、、、

安定性及び将来性を「△」と判断しております。

理由としては、製薬メーカーの開発品の状況に左右され、製薬メーカーと運命共同体であるためです。

CROは製薬メーカー CRA職のすべり止め的な位置づけとなっておりますが、CROにしか興味が無い学生はいないのではないでしょうか?(本当は製薬メーカーに行きたいけれども、応募前から諦めているため、CROにしか応募しない学生はいるかもしれませんが、、、)

CROは世間から製薬メーカーの『下請け』だと思われていますが、『下請け』と言えるほど新卒での入社は簡単ではありません。

私の前職は大手外資系CROでしたが、新卒の方は有名大学ばかりで旧帝大出身者も珍しくありませんでした。

私が新卒時に受けてたら、絶対合格できない自信があります、残念ながら、、、

それぐらい、新卒で大手CROに入社することは難しいと言えます。

大学の教員

就職難易度:中~高
応募資格:理系修士卒(求人による。)
コメント:コネがないと正社員での雇用は厳しいと思われる。また、正社員の空きはなかなか出ない。

安定性及び将来性を「△」と判断しております。

大学の教員として採用される際の一番難しい点は、正社員の空きがあるかどうか、という点でしょうか。

あとは、空きがあれば良いというわけでは無く、コネが無いと正社員としての採用は難しいと思います。

病院

就職難易度:中
応募資格:薬学部6年制卒以上
コメント:都会の基幹病院は就職が難しいと言われているが、地方の中規模以下の病院であれば比較的簡単に入社できると思われる。

安定性を「〇」、将来性を「△」と判断しております。

病院は一定の収益があり、年によっては大きく変動することも無いと思いますので、 安定性を「〇」だと判断しています。

ただし、赤字の病院が実は結構多く、また日本の人口が減少していく中で、ビジネスとしては将来性を「△」と判断しております。

基本的に年功序列で昇進していくため、若くして薬剤部長に抜擢されることはマズ無いと思います。
仕事をバリバリやって、バリバリ出世したい人は、物足りなく感じるかもしれません。

薬局

就職難易度:低
応募資格:薬学部6年制卒以上
コメント:都内の薬局であれば、年収上限が600万と言われているが、離島などに行けば新卒で年収1,000万を稼ぐことができる。

以前は薬局は儲かっていたと思いますが、薬価も以前より下がっており、以前ほどビジネスとして旨みが無くなってきています。

以前は開局したがる人がたくさんいましたが、最近は聞かなくなりましたね。

そのため、 安定性及び将来性を「△」と判断しております。

ドラッグストア

就職難易度:低
応募資格:薬学部6年制卒以上
コメント:薬剤師免許取得予定、薬学部卒業見込みであれば、面接で落ちることは考えずらい。

大手ドラッグストアは基本的に倒産することが想定しずらいため、安定性を「〇」だと判断しております。

ただ、ドラッグストア自体は既に飽和状態にあり、今後のドラッグストア業界は合併・買収が多くなってくると思いますので、将来性を「△」と判断しております。

まとめ

私は大学生の時に大して就活もせず、何となく薬局に決めてしまったので、あの時しっかりと就活しておけばな、とちょっと後悔しております。

今大学生に戻れるなら、自分の将来のことを今一度考え、いろいろな職種を検討すると思います。

新卒での就職は1回きりですので、悔いのない就活をしましょう!

では!

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