CRA新卒/転職:Labcorp(ラボコープ)の評判や年収について徹底解説

どうも、はるきちです。
私は以前CROでCRA、チームリーダーをしており、現在は外資系製薬メーカーでオンコロジー領域の臨床開発に携わっています。
この記事では、大手外資系CROのLabcorp(ラボコープ)がどのような会社なのかを、ご紹介したいと思います。
ラボコープと言えば、
- 売上が右肩上がり
- フルアウトソース試験やICCC試験が豊富
- 高年収
ということもあり、ここ他社CROから当社へ転職する人が数年前から激増していますね。
そんなラボコープについて、深堀して記事を書いてみたいと思います。
ラボコープとはどんな会社?

会社名 | ラボコープ・ディベロップメント・ジャパン株式会社 |
本社住所 | 〒104-6108 東京都中央区晴海1-18-11 晴海トリトンスクエア オフィスタワーY8階 |
大阪オフィス住所 | 〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田1-12-12 東京建物梅田ビル13F |
従業員 | 440人 |
ラボコープはアメリカに本社を構えるGlobal CROで、世界中でビジネスを展開しています。
以前は「コーヴァンス・ジャパン株式会社」という社名でしたが、2021年に現在の「ラボコープ・ディベロップメント・ジャパン株式会社」に社名を変更しています。
日本の社員数は約440名で、本社は勝どきの晴海トリトンスクエア オフィスタワーです。
CRAが在籍するオフィスは、大阪にもあります。
日本ではまだまだ歴史が浅く、以前は中途採用のみを行っていましたが、ここ最近は新卒採用も行っています。
また、ラボコープのビジネスは大きく分けて
- Diagnostics(Central Lab)事業
- Drug Development事業
があります。
Clinical Operationにおける売上はDrug Development事業に計上されています。
売上としては、Diagnostics(Central Lab)事業の方が圧倒的に多く、ラボコープの主力はDiagnostics(Central Lab)事業と言えます。

数年前に、ラボコープ主催のイベントが日本の本社で開催され、その際私も参加しました。オフィスはとても綺麗でしたし、良い環境で仕事ができると思います。あと、勝どきはオフィス多く、高層ビルが多い一方で、お店が少ないことが難点だね。

業績推移

2018~2021年の決算資料に基づき、当社の売上、営業利益、営業利益率、最終利益を以下の表に纏めています。
2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | |
---|---|---|---|---|
売上(million $) | 11,333.4 | 11,554.8 | 13,978.5 | 16,120.9 |
売上 (2022/2/25時点の1$=115円で日本円に換算) | 1兆3,033億円 | 1兆3,288億円 | 1兆6,075億円 | 1兆8,539億円 |
Diagnostics事業の売上(million $) | 7,030.8 | 7,000.1 | 9,253.4 | 10,363.6 |
Drug Development事業の売上(million $) | 4,313.1 | 4,578.1 | 4,877.7 | 5,845.5 |
営業利益(million $) | 1,325.7 | 1,330.2 | 2,445.4 | 3,259.5 |
営業利益率(%) | 11.6% | 11.5% | 17.4% | 20.4% |
最終利益(million $) | 883.7 | 823.8 | 1,556.1 | 2,377.3 |
2022/2/5に発表された2021年の決算資料によると、Global全体での総売上$16,120.9 millionで、日本円に換算すると、1兆8,539億円となります。
日本の製薬メーカーの売上高と比較すると、国内第2位の大塚ホールディングスよりも高い売上を誇ります。
売上を始め、各指標が全て右肩上がりですので、盤石なビジネスであることがうかがえますね。

本業の儲けをあわらす営業利益率が非常に高く、2021年は20%を超えていますね!
ビジネスモデル

ラボコープでは、Global Studyの『フルアウトソース試験』しか受託していません。
私は、『フルアウトソース試験』かICCC(In country Clinical Care-taker:治験国内管理人)の試験が、CROで一番経験が積める試験だと思っています。
IQVIA、Parexel、Syneos、Iconなどの大手外資系CROは、Local Studyも受託していますし、Global Studyの中でも『ハイブリッド型』も一定数あります。
そのため、ラボコープでは『フルアウトソース試験』しか受託していないという点が一番の特長だと思いますし、『フルアウトソース試験』でリーダーなどを経験すれば、製薬メーカーのStudy Managerもギリギリ狙えると思います。
内資系CROでGlobal Studyの経験がないCRAさんで、「絶対にGlobal Studyをやりたい!」という方は、是非ラボコープにチャレンジしてみてください。
なお、ラボコープでは、CRAを製薬メーカーに派遣する特定派遣も行っていません。
受託型と派遣型はそれぞれメリット・デメリットがありますが、絶対に製薬メーカーに派遣に行きたい(あわよくば、そのまま転籍したい)という人は、派遣型のみのCROを選択することをお勧めします。
年収はCRO業界トップクラス!

CROは業界内での転職が割と活発な業種だと思いますが、昨今は年収を上げたいCRAはラボコープかサイネオスに集まる傾向にありますね。
それ自体は悪いことでないですし、年収を上げるために転職するというのは寧ろ自然な行動だと思います。
ラボコープが日本に進出したばかりの頃はかなりの年収を積んでいましたが、今は以前ほどの高年収は提示していないようです。
それでも、おそらく業界内ではサイネオスに次ぐ高年収企業だと言えます。
前職や年収や経験により異なりますが、年収レンジは大凡以下のようになっています。
Senior CRAの要件としては、経験5年以上ですので、院卒でCRAを始めた場合30歳ぐらいで最速Senior CRAになることができます。
あと、Covanceの給与制度のもう一つ良いところは、一般職も夏と冬の賞与がありません。
そのため、基本給が高くなり、その分残業単価も上がります。
残業をダラダラやって、残業代で稼ぐという思考は好きではありませんが、残業の単価が高いことは良いことですね。
Senior CRAは残業代まで入れると、少なくとも、950万前後は狙えると思います。
-Clinial Team Lead:950万~1,200万
-Line Manager:1,100万~1,350万
-Senior Manager:1,400万前後
求められる英語力

ラボコープでは、高い英語力が求められます。
Global teamとは定期的にMtg.がありますので、日ごろから英語を勉強しておく必要があります。
日本からはチームリーダーとLead CRAがMtg.に参加しているようですね。
私の知り合いが実際にラボコープにいるのですが、求められる英語力はかなりレベルが高いようで、入社後はかなり苦労していました。
英語は、ラボコープに限った話ではなく、製薬メーカー・CROで臨床開発に携わるの全て方に共通する話です。
以下の記事におススメのオンライン英会話教室を纏めていますので、こちらもご参照ください。
面接

ここ最近までは、即戦力の経験者の中途採用のみで人員を補充しており、新卒採用は行っておりませんでした。
しかし、会社の規模が大きくなり、新卒採用も開始しています。
私の周りにもラボコープを受けたことがある人が数名いますし、ラボコープにも知り合いがいるのですが、話を聞く限りでは、ラボコープの採用基準(中途採用)は他社CROより厳しい印象があります。
他社CROであれば、経験者CRAが落ちることはほぼありませんし、面接で会話が成立するレベルの人であれば通常は採用となります。
しかし、ラボコープの場合は他社CROであれば選考を通過するレベルのCRAを結構落としている感じがあり、他社CROより面接では厳しく評価をしているような気がします。
まとめ

私自身、ラボコープとは実際に仕事上で付き合いがありますが、個人的には好きなCROの一つです。
当社が日本に上陸したばかりの頃は、年収は高いが社内は全く整っていない印象がありましたが、現在は以前よりだいぶ整ってきた印象がありますし、知り合いの中には当社で長く勤めている人も数名います。
ここ最近は以前よりも提示する年収が下がっていると聞いていますが、それでもCRO業界の中ではトップクラスですし、CRAでも年収1,000万円が狙える数少ない会社です。
ラボコープは、
- 売上が右肩上がり
- フルアウトソース試験やICCC試験が豊富
- 高年収
であることより、CROの中ではおススメの会社の一つです。
実際に転職活動をする際は、転職エージェントにも登録して、いろいろ情報を取りに行ってみてください。
では!
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