CRA新卒/転職:外資系CRO ICON(アイコン)は買収したPRAに会社を乗っ取られた?

2022年4月14日

どうも、はるきちです。

私は以前CROでCRA、チームリーダーを担当しており、現在は外資系製薬メーカーでオンコロジー領域のStudy Managerを担当しています。

今日は、大手外資系CROのICON(アイコン)について書いてみたいと思います。

アイコンと言えば、昨年外資系CROのPRA社を買収しましたね。

この買収はCRO業界内で起きた久々のビックディールで、Syneos(inVentive(インベンティブ)とINC(アイエヌシー)が合併)が誕生した時以来のビックディールだと思います。

アイコンは買収した側で、PRAは買収された側ですが、どうやら日本法人の社内はPRA主導で運営がされているようで、アイコンは会社を『乗っ取られた』ような様相を呈しているようです。

今日はその辺りも含め、アイコンについて記事にしたいと思います。

アイコンとはどんな会社?

アイコンは、アイルランドが本国の大手外資系CROです。

2018~2021年の決算資料をもとに、売上、営業利益、営業利益率、最終利益を以下の表に纏めています。

2021年は、PRAを買収したことにより、売上が約2倍に増加しています。

はるきち

本業の儲けを表す営業利益率は、2018年~2020年は良好な値で推移していますね。2021年は、6.9%と多少落ち込みが見られています。

2018201920202021
売上
($ in millions)
2,595.72,805.82,797.25,480.8
売上
*2022/4/1の為替 1$=122円で日本円に換算
3,166億円3,423億円3,412億円6,686億円
営業利益
($ in millions)
373.3433.4391.5378.5
営業利益率14.3%15.4%13.9%6.9%
最終利益
($ in millions)
322.6373.9332.9153.1

アイコンの事業は、

  • モニタリング
  • Real World Data
  • Central Lab
  • Central imaging

など多岐に渡り、グローバルCROということもあり、グローバル試験の受託が多いことが特長です。

日本法人の本社は、住友新虎ノ門ビルにを構えています。

はるきち

日比谷線「神谷町駅」徒歩2分、南北線「六本木一丁目駅」徒歩11分の立地です。

アイコンは受託型と派遣型の両方を展開している

一般的に、CROには大きく分けて2つのタイプのビジネスモデルが存在します。

1つは仕事を受託し、治験依頼者の指示のもとでCROの名刺で仕事を行う受託型と、製薬メーカーにCRAを派遣する派遣型の2つのタイプがありますが、アイコンでは両方のビジネスモデルを展開しています。


更に、受託型には「CROへの丸投げ試験」「ハイブリッド型試験」がありますが、アイコンではどちらのモデルも受託しています。

外資系CROで働くことの大きな魅力の1つとして、丸投げ試験に携われることが挙げられます。

また、アイコンでは治験国内管理人の試験も受託しています。

はるきち

CROへの丸投げ試験や治験国内管理人の試験は、治験依頼者に近い業務が経験できます。今後のキャリアにもプラスになると思いますので、CROのチームリーダーの人は積極的にトライしてみてください。

アイコンの年収

アイコンは、全体的な印象としては、中途採用の経験者CRAにはかなり高年収を提示しているようです。

具体的には、SyneosやLabcorpと同じぐらいの年収レンジという話をよく聞きます。

その一方で、新卒で入ったCRAはあまり給料が上がらず、それが不満になって、退職している人も多いようです。

退職した人の多くは、SyneosかLabcorpに行きそうな感じですね。

中途入社のManagerクラスであれば、年収1,000万は問題なく狙えると思います。

PRAとはどんな会社?

では、次にPRAについて見ていきたいと思います。

PRAは、アメリカが本国の大手外資系CROです。

2018~2020年の決算資料をもとに、売上、営業利益、営業利益率、最終利益を以下の表に纏めています。

PRAはアイコンに買収された側ではありますが、売上だけで見ると、PRAの方がアイコンよりも若干高いことがわかります。

201820192020
売上
($ in millions)
2,871.93,066.23,183.3
売上
*2022/4/1の為替 1$=122円で日本円に換算
3,503億円3,740億円3,883億円
営業利益
($ in millions)
281.3363.9328
営業利益率9.7%11.8%10.3%
最終利益
($ in millions)
154.4243.1197


日本法人の元本社は、大阪市中央区久太郎町に位置しています。

PRAと言えば、私は『武田薬品』を思い出しますが、武田薬品とPRAで合弁会社(武田PRA開発センター株式会社)を設立し、武田薬品は開発部員の一部を武田PRA開発センター株式会社に譲渡しています。

そう言う背景もあり、PRAには

  • 武田PRA開発センター株式会社(武田薬品とPRAの合弁会社)
  • PRA Health Science

という2社が存在しています。

2019年には、PRA Health Scienceが武田PRA開発センター株式会社の全株式を取得し、完全子会社化しています。

この完全子会社化をもって、譲渡された武田薬品の社員は、完全にPRAの一員となりました。

はるきち

このニュースは私にとっては非常にショッキングだったのを覚えています。誰もが羨む大手製薬メーカーに入れたとしても、一寸先は闇ですね。この時に、武田薬品の開発からは多くの人が退職しています。


PRAの採用方針ですが、新卒・中途共に採用しています。

全体的な年収のレンジは不明ですが、聞いたところによるとLine Managerで1,300~1,400万ぐらい出しているそうですので、全体的にはかなり高年収の企業だと思います。

アイコンの日本法人は、PRAに乗っ取られた?

2021年の大手外資系CRO各社の売上、営業利益、営業利益率、最終利益を以下の表に纏めています。

はるきち

こうして表にして比べてみると、LabcorpとIQVIAの会社規模は頭ひとつ抜けていますね。

LabcorpIQVIAICONSyneos
売上
($ in millions)
16,120.913,8745,480.85,213
売上
*2022/4/1の為替 1$=122円で日本円に換算
1兆9,667億円1兆6,926億円6,686億円6,359億円
営業利益
($ in millions)
3,259.51,393378.5389.3
営業利益率20.4%10%6.9%7.5%
最終利益
($ in millions)
2,379.5971153.1234.8


アイコンがPRAを買収した後の日本法人はどうなったかというと、元PRAの小川氏が社長に就任しています。

小川氏は武田薬品で要職を歴任後、PRAで代表取締役社長に就任し、アイコンでも社長に就任しています。


通常であれば、買収した側のアイコンの社長がそのまま社長を継続するように思いますが、なぜかPRA出身の小川氏が社長に就任しています。

真偽のほどは定かではありませんが、『武田薬品出身』ということが影響している、という話を聞いたことがあります。

社長が元PRAの方ということもより、日本法人の要職は元PRA出身者が占める形になっているようで、日本法人はPRAに乗っ取られてしまったようです。

その影響もあり、元アイコンで要職についていた方々は続々と退職をされているようです。

『乗っ取られた』と書くと少々ネガティブな印象を持つ人もいると思いますが、CRAさんへの待遇や残業に関してはPRAの方が手厚い印象を受けています。

そのため、社内のCRAさんにとってはポジティブな面が多いような気がします。

英語の使用状況

開発職種であれば、英語は必須です。

これは、アイコンやPRAに限った話ではなく、どの会社でも必要となります。

英語力の向上には地道な努力が必要ですので、毎日コツコツ勉強しましょう!

まとめ

日本法人の組織が統合してから間もないため、今後どのような会社になっていくは未知数ではありますが、非常に楽しみな会社の一つではあります。

CRO業界の再編が続々と進んでいますので、今後もアッと驚くようなビックディールがあるかもしれませんね!

では!

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