CRA新卒/転職:内資系CRO リニカルの評判や年収etcについて徹底解説!

2022年4月14日

どうも、はるきちです。

私は以前CROでCRA、チームリーダーを担当しており、現在は外資系製薬メーカーでオンコロジー領域のStudy Managerを担当しています。

今日は内資系CROのリニカルについて、記事を書いてみようと思います。

リニカルへの新卒入社や転職を考えている人は、是非参考にしてみてください。

リニカルってどんな会社?

社名        株式会社リニカル
資本金214,043,500円
設立日2005年6月7日
代表者代表取締役社長 秦野 和浩
本社所在地大阪市淀川区宮原一丁目6番1号 新大阪ブリックビル10階
オフィス所在地・日本:大阪、東京
・アメリカ
・アジア:シンガポール、台湾、韓国、中国
・ヨーロッパ:ドイツ、ハンガリー、ポーランド、スペイン、フランス、チェコ、イギリス、ルーマニア、オランダ
業務内容・モニタリング業務
・品質管理(QC)業務
・医薬品開発、臨床試験・研究の企画及び実施に関するコンサルティング
・開発計画立案
・薬事
・データマネジメント
・統計解析
・メディカルライティング
・治験国内管理人業務
・承認申請業務支援
・監査業務
・プロダクトマーケティング業務
・ファーマコビジランス

当社は、藤沢薬品と山之内製薬が合併しアステラス製薬が誕生するタイミングで、元藤沢薬品の出身者9名により設立された会社です。

創業から約8年で東証一部に上場していますので、かなりのスピードで会社の規模が大きくなっています。

また、当社は日本発のグローバルCROを目指していることもあり、海外にも多くのオフィスを構えています。

以下の画像は、本社が入っている新大阪ブリックビルです。

はるきち

最寄り駅は新大阪駅ですので、新幹線の乗降に便利な立地ですね!

業績

当社のHPにアップされている、2020年度の決算説明会の資料をもとに分析してみたいと思います。

まず、2020年度の売上は、約102億円で前年より多少減少した形となります。

売上の上位の治験依頼者は、

  • エーザイ
  • 中外製薬
  • 小野薬品工業
  • 武田薬品工業
  • 塩野義製薬
  • その他

となっています。

某外資系CROからもサブコンの形で試験を受託しているようでして、その売上は上記の『その他』に計上されています。

はるきち

『サブコン』とは、Sub Contractの略です。他社CROが受託した試験において、当該他社CROとリニカルが契約し、リニカルがCROから業務の一部を請け負うものとなります。主に、他社CROでCRA数が足りず、モニタリングの一部を請け負う場合に『サブコン』の形式を取ることが多いと思います。


また、2018年3月期~2021年3月期までの決算短信資料から引用し、売上、営業利益、営業利益率、最終利益を以下の表に纏めました。

売上は、100億円前後で安定して推移している一方で、ここ数年、営業利益、営業利益率が急減に悪化しています。

2018年3月期2019年3月期2020年3月期2021年3月期
売上91億円113億円109億円102億円
営業利益18.4億円12.1億円10億円4.5億円
営業利益率20.2%10.7%9.1%4.4%
最終利益12.9億円5.6億円4.8億円5.3億円
はるきち

本業の儲けを表す営業利益率が、2018年3月期には20.2%であり、かなり良好な数字が出ていました。しかしながら、そこから下がり続けており、2021年3月期は営業利益率=4.4%です。決算説明会の資料によると、『新型コロナウイルス感染拡大による医療機関への訪問規制により受注案件の消化が進まなかったことや、開発案件の絞り込みなど製薬会社の開発計画の修正の影響を受け、売上に貢献する受注の確保が進まず減収減益となりました。』と記載があります。

他社 内資系CROとの比較

決算における内資系CROの各社との比較を以下の表に記載しています。

年度末が各社異なり、シミックとEPSは9月末締め、メディサイエンスプラニング(MPI)とリニカルは3月末締めとなっています。

各社ともCRO事業における業績を以下に記載していますが、やはり日本の中ではまだまだシミックとEPSが頭ひとつ抜けていることがわかります。
(MPIは、CRO事業のみの売上が開示されておらず、SMO事業等を含むエビデンスソリューションの売上を記載しています。)

はるきち

シミック・EPSは、リニカルに比べて売上が高く、かつ営業利益率も高いですね。

シミックEPSMPIリニカル
売上342億円305億円194億円102億円
営業利益50.5億円43.6億円4.5億円
営業利益率14.7%14.3%4.4%
最終利益36.1億円5.3億円
期間2019年10月1日~2020年9月30日2019年10月1日~2020年9月30日2020年4月1日~2021年3月31日2020年4月1日~2021年3月31日
備考決算短信に、CRO事業の最終利益の記載なし。決算短信に、CRO事業の最終利益の記載なし。記載の数字は、CRO事業・SMO事業を含むエビデンスソリューションの決算内容。
「ー」は決算短信に記載なし。

グローバルCROとしてのリニカル

2021年3月の決算説明会の資料によると、当社では

  • 【第1目標】世界20か国程度に進出
  • 【第2目標】世界60か国程度に進出

を設定しています。

日本の内資系CROは、まだまだ海外に進出できていない会社が多いのが現状です。

実際に上記の目標が達成できた場合は、名実共にリニカルがグローバルCROになる時だと思います


LabcorpやIQVIAなどのグローバルCROの売上がどの程度があるかを確認するために、2021年の各社の売上、営業利益、営業利益率、最終利益を以下の表に纏めています。

リニカルの現状とは少し乖離がありますが、日本発のグローバルCROを目指して頑張ってほしいと思います。

はるきち

表に掲載している4社のうちで、一番売り上げが小さいSyneosでも売上=6,359億円です。やはり、グローバルCROは各社とも規模が大きいことがわかりますね。

LabcorpIQVIAICONSyneos
売上
($ in millions)
16,120.913,8745,480.85,213
売上
*2022/4/1の為替 1$=122円で日本円に換算
1兆9,667億円1兆6,926億円6,686億円6,359億円
営業利益
($ in millions)
3,259.51,393378.5389.3
営業利益率20.4%10%6.9%7.5%
最終利益
($ in millions)
2,379.5971153.1234.8

受託している領域

2021年3月の決算説明会の資料から、日本における受託実績のスライドを以下に掲載しています。

各領域の全体に占める割合は不明ですが、Protocol数が多い順番で、

  • がん領域
  • 中枢神経領域
  • 免疫領域
  • プライマリー領域

となっています。

また、スライドの一番下の注釈に『*日本が主導で各拠点をマネジメントしている試験になります』と記載されています。

例えば、がん領域では4試験、CNSでは2試験がそれに該当しています。

製薬メーカー・CROにおいて、日本が他国をマネジメントするというモデル自体が非常に少ないのが現状ですので、他社CROではあまり経験ができない、非常に面白いモデルだと思います。

はるきち

がん領域、CNS領域、免疫領域の経験は転職市場においてもプラスになりますので、しっかりとした経験が積めそうですね!

英語の使用状況

臨床開発の世界においては、外資・内資を問わず英語を使いますので、リニカルにおいても例外なく英語が必要となります。

それに加え、リニカルでは日本が他国をマネジメントするモデルがありますので、よりレベルが高い英語力が必要となります。

英語力を向上させるためには地道な努力が必要ですので、日ごろから英語の学習を継続しましょう!

年収

リニカルは内資系CROの中では、おそらく一番年収が高い会社です。

当社の有価証券報告書をもとに、2018年~2021年までの平均年収及び年齢を以下の表に纏めました。

2018年2019年2020年2021年
平均年収670万662万円661万円670万円
年齢32.3歳32.8歳32.9歳33.4歳


当社の年収はCRO業界内では高い方ではありますが、2022年4月時点では、SyneosとLabcorpがCRO業界内では1番年収が高い企業であると言えると思います。

大手CROの年収の目安
Syneos ≒ Labcorp > Parexel > リニカル ≒ IQVIA > メディサイエンスプラニング > EPS = シミック
*2022年4月時点での年収の目安

まとめ

今日は、リニカルについては考察してみました。

リニカルは年収も高く、教育もしっかりしていることより、新卒で入るのであれば非常におススメの会社です。

リニカルから製薬メーカーに転職した知り合いも実際にいますので、メーカーに行くための修行の場としても良いかもしれません。

あと、元リニカル社員に聞いてみたところによると、担当する試験や時期によるものの、業務量は適切に管理されているようで、慢性的に激務になるケースはあまり無いようです。


その一方で、経験者CRAが中途でリニカルに入社したという話を今までに聞いたことが無いため、中途で入る人はあまり多くは無いような気がします。

昨今では、CROの中ではSyneosとLabcorpがダントツで高い年収を提示していますので、経験者CRAは外資系CROに流れている印象を受けています。

中途でリニカルへの入社を狙っている人は、是非日本から他国をマネジメントするポジションを目指して頑張ってほしいと思います。

では!

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