CRA新卒/転職:特定派遣型CROと受託型CRO どちらが良いかを徹底解説!

2022年3月31日

どうも、はるきちです。

CROへの新卒入社・中途での転職を考えている人が多いと思いますが、会社選びに迷っている人もいるのではないでしょうか?

CROのビジネスモデルには、大きく分けて特定派遣型と受託型の2つの形態が存在します。

どちらが良いかは人により異りますが、それぞれの長所や短所を書いて行こうと思います。

  • 特定派遣型(製薬メーカーに派遣され、製薬メーカーのCRAとして勤務する。)
  • 受託型(CROのCRAとして勤務する。)

CRO各社のビジネスモデル

CROよって、特定派遣専門のCRO、受託専門のCRO、両方とも対応可能なCROがあります。

どちらかと言うと、外資系CROは受託をメインで行っており、内資系CROは派遣も対応している会社が多いです。

 特定派遣受託型
IQVIA×
Parexel ×
ICON
Labcorp×
Syneos
シミック
EPS
メディサイエンス
プラニング
デルフィ×
アクセライズ

特定派遣のCRAをやるにしても、どこに派遣されるかにより環境もがらりと変わりますし、積める経験にも差がでます。

年齢によっても変わりますが、派遣型と受託型を年齢とキャリアによって選べるのであれば、私は以下がベストだと思います。

  • 20代:特定派遣
  • 30代:受託型

このように考えた理由を、以下で解説したいと思います。

特定派遣型(製薬メーカーで勤務)

特定派遣のCRAは、派遣先の製薬メーカーのオフィスで仕事をします。

そのため、所持している名札や名刺は派遣される製薬メーカーの会社名となります。
(武田薬品は名刺に派遣元のCROの社名を入れている、という噂を聞いたことがあります。)

基本的に製薬メーカーに派遣されることが多いですが、中にはIQVIAなどの大手CROに派遣されるケースもあるようです。

長所

一番の長所は、派遣先の会社で人脈を形成できる点と、社風を肌で体感できる点です。

通常は転職しないとその会社の中には入れないわけですので、特定派遣で自社以外で勤務できるのは大きなメリットがあります。

あと、仕事で結果を残せば派遣先に転籍しやすくなりますし、派遣先から声をかえてくることもあります。

実際、私が勤務している製薬メーカーではCROから転籍したCRAが複数おりますし、どの製薬メーカーにも数名はいるのではないでしょうか。

また、特定派遣の経験は製薬メーカーでの経験となりますので、製薬メーカー出身者限定のCRAの求人に応募できることがあります。

その点は大きなメリットになりますね。

最後に、製薬メーカーの方がCROよりサイエンティフィックな情報にアクセスしやすい環境だと思いますので、やる気があれば多くの情報にアクセスでき、知識を習得することができます。

短所

製薬メーカーに派遣されているため、中には「派遣さん」として扱ってくる会社もあり、正社員との扱いの差が歴然とある場合があります。

あと、派遣という立場で仕事をしている限り、おそらくManagementを任せられるだけの能力・経験があったとしても、Managementを任されることは皆無だと思います。

ずっと特定派遣でいろいろな製薬メーカーを転々としているCRAもいますが、CRAとして優秀であったとしても、Managementに携わる機会が得られない点がデメリットだと言えます。

特定派遣型のメリット・デメリット
【メリット】
・派遣先で人脈形成を行うことができ、社風を体感できる。
・製薬メーカーに転籍できる可能性がある。
・メーカー出身者限定の求人に応募可能な場合がある。
・サイエンティフィックな情報にアクセスしやすい環境にある。

【デメリット】
・「派遣さん」扱いされる可能性がある。
・Managementに携われる可能性が低い。

受託型(CROで勤務)

CRA数で言うと、特定派遣よりも受託型のCRAの方が圧倒的に多いと思いますので、世間一般でいうCROの働き方は受託型です。

治験依頼者との契約形態にもよりますが、一般的に特定派遣より受託型の方がCROの利益が多くなると言われています。

実際に、CROで年収1,000万稼ごうと思うと、特定派遣専門のCROでそれを達成するのはかなり無理があります。

CROで高年収を得るためには、受託型のモデルでManagementに携わることが一番の近道です。

長所

経験を積むと、CROのManagementに携わることができ、いちCRAとしての仕事より高度な仕事に携わることができます。

また、Monitoring以外の部署があるCROでは、社内公募等を活用し、CRA以外のRoleを経験できる機会が得られる可能性があります。

短所

製薬メーカーへの転職を狙う場合は、正規ルートでの転職が前提となり、その分転職のハードルが高くなります。

また、実務の面では、担当する治験依頼者が変更になった場合は、SOPやルールを覚えなおす必要があります。

これが非常に骨が折れる作業で、私はCROに在籍している時は、 SOPやルールを覚えなおす作業が億劫でたまらなかったです。

受託型のメリット・デメリット
【メリット】
・CROでManagement経験を積むことができる。
・CRO内で部署異動し、CRA以外のRoleを経験できるチャンスがある。

【デメリット】
・製薬メーカーに転職する際は正規ルートでの転職となり、難易度が高くなる。
・担当する試験が変更になる度に、その依頼者のSOPやルールを覚えなおす必要がある。

まとめ

私の知る範囲では、特定派遣・受託の両方を行っているCROでは、特定派遣で長い間派遣に行っていた人は、受託型に帰ってきた際に浦島太郎状態になっているケースが多いです。

そのため、社内で再度人脈形成を行う必要がありますが、その結果社内での昇進に遅れが出ており、良い結果になった人を見たことがありません。

そのため、製薬メーカーに派遣で行くのであれば20代で行くべきですし、30代で行くのであれば短期間に限定していくべきだと思います。

私は新人の時に、某大手外資系製薬メーカーに特定派遣に行きましたが、とても良くして頂き、非常に楽しかったことを覚えています。

その時のメンターの先輩とは今でも付き合いがあり、定期的に酒を交えつつ情報交換をしていますので、本当に良い人脈が形成できたと思っています。

派遣型と受託型ではどちらにもメリット・デメリットがありますので、会社選びの際は自分自身の目指すべきキャリアパスや性格も考慮して検討しましょう!

では!

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