武田薬品とPRA社のパートナーシップを考える
どうも、はるきちです。
今更ながらではありますが、武田薬品と大手CRO PRA Health Science社(以下PRA社)の合弁会社設立について考察していきたいと思います。
本件は2017/2/15にプレスリリースが出ております。
https://www.takeda.com/jp/newsroom/newsreleases/2017/20170215_7712
このパートナーシップの内容は非常に大胆な内容で、日本の製薬メーカーでここまでやるのは武田薬品ぐらいではないでしょうか。
武田薬品は国内資本の会社ですが、社長も外国人ですし、ドライな一面が垣間見えた気がします。
私としても、ここ数年間の業界ニュースの中で最も印象に残ったうちの1つです。
今日はこのパートナーシップの内容を考察していきたいと思います。
目次
PRA社とは?
臨床開発に携わる人でもPRA社という社名は聞きなれないと思いますが、PRA社は外資系の大手CROで日本でもサービスを提供しています。
PRAはGlobalでは規模は大きいですが、IQVIAやParexcel Internationalと比べると日本法人はそこまで大きくないと思われます。
また、他の外資系CRO同様、新卒採用も行っているようですね。
パートナーシップの内容は?
今回のパートナーシップは、平たく言うと、武田薬品の開発部員のほとんどが最終的にPRA社に転籍する内容となっております。
まず武田薬品とPRA社は合弁会社:『武田PRA開発センター株式会社』を設立し、武田薬品の開発部の社員はひとまず 『武田PRA開発センター株式会社』 の社員となります。その後PRA社が 『武田PRA開発センター株式会社』 の全株式を取得し、それをもって、最終的にPRAの社員になるというものです。
2019/6/1付けでPRA社は『武田PRA開発センター株式会社』の全株式を取得したようで、元武田薬品の社員は完全にPRA社の社員になったと言えます。
今回のパートナーシップシップによりPRAには『武田PRA開発センター株式会社』と『PRAヘルスサイエンス株式会社』の2種類がありましたが、『武田PRA開発センター株式会社』は『武田薬品』の運営モデルを引き継いでおり、『PRAヘルスサイエンス株式会社』は『PRA Health Sciences』の運営モデルを引き継いでいるそうです。
武田薬品の社員で、転職できる社員は転職した
そりゃそうだろ!という感じですが、武田薬品からはかなり退職者が出たそうです。
武田薬品と言えば、新卒・中途において入社するのが最も難しい会社のうちの一つだと思います。
そんな会社に入ったのに、「え!?自分はCROの社員になるの?」という感じですよね?
ちなみに、私の会社に武田薬品出身の方が数名いますが、皆さんこのことが原因で退職されたようです。
武田薬品に残れた人も多少いたようで、武田薬品に残るか、PRA社に転籍するかは上長との1on1で一人一人に通告があったようです。
このパートナーシップで得したのは誰か?
上述の通り、武田薬品の社員は不満を感じ多数の退職が出たそうですが、会社単位でみると武田薬品、PRA社共に得をしたと思います。
人員を削減し、組織をスリム化したかった武田薬品と、人員を増強し、サービスを拡充したかったPRA社の思惑が一致したパートナーシップですね。
いつ何が起こるかわからない!
このパートナーシップを見てまず感じたことは、いつ何が起こるか本当にわからないと思いました。
武田薬品と言えば、誰もが知る優良企業の一つですが、武田薬品に入社したからといって安泰では無いということですね。
ん~、恐ろしや、、、
私は今の会社を退職する予定は今のところ無いですが、いつでも転職活動をする準備をしております。
いつ何がおこるかわからない分、いつでも転職できるようなスキルを身に着け、常に準備しておくことが非常に重要ですね!
CRA職であれば英語面接がある企業は非常に少ないですが、Study Managerクラスになると英語面接がある企業は結構多いですので、日頃から英語の学習に前向きに取り組みしょう!
では!
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