新卒入社:製薬メーカーのMRとCROのCRA どっちが良いかを徹底解説!
どうも、はるきちです。
新卒入社で製薬メーカーの開発を目指している人は多いと思いますが、ご存知の通り、入社難易度はかなり高く、非常に狭き門となっております。
新卒入社で希望の製薬メーカーの開発職で内定を取れれば入社するけど、取れない場合はどうしようかな…と思っている人は結構多いと思います。
開発職に絞って就活をしている人はCROに行くと思いますが、人によっては製薬メーカーはMRも併願しているケースがありますよね。
製薬メーカーのMRとCROのCRAで内定を取ったら、人によってはなかなか決断できないケースがあると思います。
本当はCRAがやりたいのですが、それと同時に知名度が高い企業に行きたいと思っています。CROの社名は世間一般には知られていませんので、そこが気になっています。
その気持ちはよくわかります。CROは一般的に知名度は低いと思います。業界最大手のIQVIAでも、世間一般での認知度はかなり低いと思います。新卒入社であれば、有名な会社に入った方が親御さんも安心しますよね。
結論から言うと、そのような場合は『絶対にCROのCRAを選択すべき』と私は考えています。
製薬メーカー MRとCRO CRAのどちらを選ぶべきかについて、今日は以下のポイントを中心に解説したいと思います。
- 業務内容の違い
- 知名度の違い
- 年収・待遇の違い
- ワークライフバランスの違い
- キャリアパスの違い
- 転職のしやすさの違い
- 将来性の違い
製薬メーカー MRとCRO CRAの違い
MRとCRAは、どちらの職種ともスーツを着て施設を訪問しますので、、混同されがちな職業かなと思います。
どちらかというと、MRは世間一般に認知されていますが、CRAはあまり知られていません。
と言いますのも、MRは大卒の全学部が対象になっており、大学生の中でもMRへの応募を意識している人は多いと思いますし、MRの人口も日本だけで約53,000人います(2020年)。
一方CRAは基本的に理系院卒ですし、CRA人口も少ないことより、世間一般の認知度はMRよりかなり低いと思われます。
業務内容の違い
MR、CRAとも施設の先生と接点がある職種ですが、業務内容の大きな違いは、MRは営業ですので、自社製品を売ることがミッションです。
一方CRAは開発職ですので、医薬品開発において、治験を実施するために施設とコミュニケーションをとることが目的です。
目的は違えど、MR・CRAとも施設とコミュニケーションを取る仕事ですので、両方の職種においてコミュニケーション能力が求められます。
あと、CRAは治験に関する書類を作成しますので、慎重にかつ正確に資料を作成する能力・資質が求められます。
以前はMRは接待が多くありましたが、昨今では接待を行っているメーカーはありません。
更に、先生との面会もWebが基本となっていますので、私の知り合いのMRはやることが無く、暇している人が多いというのが現状です。
以前は廊下で先生を待つのがMRの仕事でしたが、施設を訪問しなくなったため、やることが無くなってしまったと言っていました。
一方、CRAは時期により忙しさが変化します。
新規試験の施設の立ち上げ時期は朝早くから終電まで仕事をしているCRAがたくさんいると思います。
施設の立ち上げ段階が終わると業務量は落ち着く傾向にあり、症例の登録が終了すれば、業務量はかなり減っていきます。
知名度の違い
知名度は圧倒手的に製薬メーカーの方が上だと思います。
内資系製薬メーカーであればCMをやっている会社もありますので、一般的に知名度が高い会社が多いですね。
一方で、CROはCMもやっておりませんので、知名度は高くありません。
年収・待遇の違い
製薬メーカーのMRとCRO CRAでは、年収はかなり違います。
それぞれの待遇の違いを考えてみたのですが、30歳でざっと200万ぐらいは年収に開きが出て、その開きが年齢が上がるごとに広がっていきます。
そのため、生涯年収で見ると、人によっては1億円前後の開きがあると思います。
会社にもよりますが、中堅以下の内資系CROに入った場合は、年収はあまり期待できません。私も以前は中堅内資系CROにいましたが、生活に金銭的なゆとりがなく、経済的につらかったのを覚えています。知り合いのMRは20代で結構稼いでいましたので、20代の頃はそのMRが羨ましかったですね。
ただし、先日アステラス製薬のMRの給与体系変更がニュース(https://nk.jiho.jp/article/166867)になっていましたが、昨今の状況を象徴するようなニュースだと思います。
ご存知の通り、昨今ではMRは以前ほど必要とされておらず、アステラスに追随して各社給与体系を変更するものと思いますので、今後は以前ほどの高年収は期待できないと思います。
また、上記の表では『CRO』と一括りで話をしていますが、中にはSyneosのように年収が高いCROも存在しますので、同じCROの中でも会社によってかなり違いがあります。
そのため、CROの中から高年収の会社を選び、その会社で仕事を頑張れば、年収はかなり期待できると思います。
ワークライフバランスの違い
どちらの職種も仕事とプライベートのバランスが取りやすい職種ですし、有休もとりやすい職種だと思います。
私の会社には、平日5日間有休を取り、前後の土日を合わせて夏休みで9連休を取る人も多くいます。
業務量で言えば、MRよりCRAの方が格段に忙しいと思います。
中には、暇であることが好きではないという人もいると思いますので、そういう人CRAの方が向いていると思います。
また、MRは転勤があるため、子供が中学生以上になると単身赴任になる場合があり、家族との時間が持ちずらいという欠点があります。
キャリアパスの違い
MRの中で所長や部長にPromotionされる人もいますし、マーケティングに異動する人も当然いますが、これらはかなり少数派です。
MRの中の8割はMRで終わると言われていますので、ほとんどの人が50歳以降もMRとして従事します。
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その一方で、CRAの中でずっとCRAをやっている人はほぼ皆無で、CRAのうちの大半が違う職種に携わることになります。
そのため、いろいろ経験を積むためのキャリアパスはCRAの方が多彩であり、選択肢も広いと言えます。
転職のしやすさの違い
転職のしやすさは圧倒的にCRAに軍配が上がります。
MRは、ここ数年各社リストラをしており、転職市場はMRで溢れかえっています。
そのため、MRの新しい求人がOpenになると多くMRが一斉に求人に群がり、かなりの倍率になっているようです。
しかも、買い手市場ですので、年収交渉を有利に進めることも難しくなっており、昨今では以前ほど自由に転職ができる職種ではなくなっています。
その一方CRAですが、CRA経験があればCRO内ではかなりに自由に転職ができると思います。
と言うのも、CRA経験がある人であれば、CROの面接で落ちることは極めて稀ですので、年収交渉も有利に進められますので、CRO業界内ではかなり自由に転職ができると言えます。
難易度は格段に上がりますが、製薬メーカーのCRAの中途採用にも応募することも可能です。
将来性の違い
将来性は圧倒的にCRAです。
皆さんご存知の通り、昨今では各社MRの人数を減らしていますので、今からMRになっても正直かなり厳しい現実が待っているんじゃないかと思います。
CRAについても、徐々に数が減っていくのではと言われておりますが、2022年1月時点では製薬メーカー・CRO業界内でCRAの人数を削減するような目立った動きは見られておりません。
自分のキャリアを振り返ってみて
私は、新卒で薬局に就職しましたが、その後中堅内資系CRO、大手外資系CRO、大手外資系製薬メーカーというキャリアを歩んできました。
薬局から転職する時は年収を上げることが目的で、その時の転職先としてはCROもしくはCSOのMRどちらかで考えていました。
私は転勤は絶対にしたくなかったため、消去法でCROのCRAを選んだ格好となりましたが、今となってはMRではなく、CRAを選択して良かったと思っています。
まとめ
今日は製薬メーカーMRとCRO CRAの違いを見てきました。
確かに、現時点では製薬メーカーのMRの方が待遇は良いですし、仕事を選ぶ上で誰しも良い待遇の仕事に就きたいと思っていますよね。
それ自体は間違いではありませんが、それ以外の要素も含めて、総合的に判断する必要がありますので、迷った場合はCROのCRAを選んだ方が絶対に良いと思います。
ちなみに、両方を天秤にかけてどうしても決めることができないという人もいると思いますが、どうしても決断できない場合は、以下の理由により製薬メーカーのMRを選択することもアリかなと思います。
(勿論、お勧めはできません。)
- 製薬メーカーのMRから、社内公募で製薬メーカーのCRAにキャリアチェンジすることが可能であるため。
- 製薬メーカーのMRから、CROのCRAへのキャリアチェンジは比較的容易であるため。
- 製薬メーカーのMRは高年収であり、キャリアチェンジする際も年収面で不利になることがあまり無いと思われるため。
- CROのCRAに新卒で入社し、そこから製薬メーカーのMRになるためには、長い年月と労力を要するため。(CROのCRAはMR免許を持っていないため、一旦CSO MRに転職し、そこから製薬メーカーのMRに再度転職する必要があるため。)
どちらの職種を選択したとしても、その選択が間違いではなかったことを自分自身に証明するために、日々仕事に邁進していきましょう!
では!
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