学生さんからのご質問:統計解析の研究室について

どうも、はるきちです。

ありがたいことに、私のブログをご覧になっているCRAさんや学生さんからご質問をいただくことがあるのですが、先日とある薬学部の学生さんから研究室選びについてご質問をいただきました。

この学生さんは、新卒で製薬メーカーの開発職を目指しているのですが、それを前提に統計解析の研究室を候補として考えているとのことで、製薬メーカーへの採用に有利に働くか?という点についてご質問をいただきました。

私自身もここ最近統計解析を勉強していましたので、今日は統計解析についてブログに掲載したいと思います。

新卒で製薬メーカーの開発職を目指すために、最低限必要なことは?

製薬メーカーの新卒採用で開発職を目指すために必要なものは、ずばり学歴です。

薬学部6年制卒、または理系院卒が絶対条件で、より偏差値が高い大学を出ている必要があります。

理想を言えば、旧帝大の薬学部6年制卒が理想で、東京理科大の薬学部6年制卒でギリギリという印象です。

以前ブログにも書いておりますが、製薬メーカーの開発職の新卒採用って倍率が数千倍になったりもするようで、本当に難関なんですよね。

私は前職が大手外資系CROですが、その会社でも新卒は千葉大 薬学部院卒とか北大 薬学部院卒など、ゴロゴロいました。

おそらく、その人たちは製薬メーカーで内定を取れなかったためCROに入ったものと思いますが、製薬メーカーの新卒採用で内定を取るのは本当に難しいと思います。

私は中途ですので学卒でも製薬メーカーに入社できましたが、新卒採用で応募したら書類でアウトだと思います。笑

私は苦労して製薬メーカーに入りましたので、新卒から製薬メーカーに入れる人は本当に羨ましい限りです。

どの研究室がお勧めか?

私自身、新卒で製薬メーカーには応募していないため、どの研究室が採用に有利になるかどうかは、正直あまり詳しくありません。

私の会社の新卒のCRAを見ていると、研究室もマチマチですので、それなりの研究室(例えば薬理とか)に入っておけば、マイナスに働くことは無いような気がします。

しかしながら、会社に入った後に役に立つかどうかという観点でいうと、統計解析の研究室はかなりお勧めです。

医薬品の開発において、医学・薬学の知識が非常に重要であることは言うまでもありませんが、統計解析の知識もそれと同じぐらい重要です。

治験は、ある仮説を立て、それを検証することが目的ですので、試験のデザインを設計する際は統計学的に設計されている必要があります。

そのため、統計解析の知識って本当に大事ですが、なんか取っつき難い感じがあって、独学で勉強するハードルが結構高いですよね。

入社前にしっかりと研究室で勉強できるのであれば、それがベストな選択だと思います。

統計解析はしっかりと勉強した方がよい

CRAの皆さんはProtocolを読んでいると思いますが、Protocolの最後の方に統計解析の項目がありますよね?

統計解析の項目もしっかり読んで、理解できていますか?

施設からは、統計解析の質問はまず来ないですし、正直知らなくてもCRAの仕事自体はできるんですよね。

なので、私もCRA時代は統計解析にはかなり疎かったです。

ただ、Study Managerになると他部署の人と協業する機会も増え、もちろん統計解析の人とも話をします。

そうした際に、最低限の統計解析の知識がないと「?」となりますよ、マジで。

実際に、『日本人症例と海外症例の一貫性を示すためには〇例が必要で、Powerが~』という事を言われたのですが、「え?Power…?」となってしまいました。

ここで言う「Power」は「検出力」という意味ですが、自分自身の知識の無さを痛感しました。

それ以降、最低限の知識はつけないとと考え、社内の研修を活用したり、それをもとに自宅で勉強したりと、知識の向上に努めています。

その結果、他部署の方々と話をする際に困ることも特になく、試験デザインに対する理解も深まりした。

今まで担当したProtocolを全部自宅に持っているのですが、年末年始休暇に全Protocolの統計解析の項目を全部読み返してみました。

自分がCRAの時にはあまり理解をせず仕事をしていましたが、今読むと、「あ~、そういうことだったのかー」と理解できたこともたくさんありました。

統計解析の知識が深まったこと自体は良かったのですが、当時からしっかり理解できていれば、もっと仕事が面白かったんだろうなーと少し後悔しました。

しっかりと理解して仕事をやらないと、仕事は面白くないですよね。

統計解析が理解できれば、試験デザインだけではなく、論文を読んでも理解が深まると思いますので、時間を見つけて絶対に勉強した方が良いですね!

統計解析を勉強するメリット
  • 試験デザインの理解に役立つ
  • 試験結果の論文を読む際の理解に役立つ

統計解析は早めに勉強をした方が良い

先日の年末年始休暇で時間があったため、以下の本を購入し、正月の時間を使って改めて統計解析を勉強してみました。

250ページぐらいありましたが、集中して丸1日使えば1日で読み切れるぐらいのボリュームです。

統計解析をしっかり理解できている人には少し物足りないかもしれませんが、初心者の方でも理解できるような簡単な内容でしたので、これから勉強する人には丁度良い内容だと思います。

臨床開発職は、勉強しなければいけないことが多く、それは定年するまでずっと続きます。

勉強する分野も多岐に渡り、統計解析だけなく、医学・薬学の知識や英語なども勉強していかなければいけません。

キャリアが長くなればなるほど、日々勉強をして知識を積み重ねている人とそうではない人では歴然とした差が付きますので、コツコツ勉強していきましょう!

では!

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