MRの転職:昨今はリストラの嵐!現実は思った以上に厳しい!

2022年5月18日

どうも、はるきです。

最近は、製薬各社でリストラの嵐が吹き荒れていますね。

私の大学の同級生でMRをしている人が10名前後いますが、2022年1月時点で全員が転職活動中または転職を検討中という状況です。

ここ最近、MRをしている同級生からMRの転職事情や業界の話をいろいろ教えて頂きましたので、今日はその話を記事にしたいと思います。

MRの業務内容の変化

皆さん、『MR』と聞くと、まず何を思う浮かべますか?

私と同世代、もしくは私よりも年上の方であれば『接待』という単語が出てくる人もいると思います。

MRはいわば製薬会社の営業ですが、今とは違い、以前は何でもやらせれていた仕事でしたし、夜中まで接待をしたりと、かなりのハードワークの仕事でした。

その一方で、以前の方が面白かったというMRが一定数いるのも事実です。

以前は、売上さえ上げておけば何でもありの仕事でしたので、『何がなんでも売上をあげてやるんだ!』というギラギラした人にとっては、昔の方が仕事がしやすかったと思います。

  • 接待が頻繁にあった。
  • 週末に、先生とゴルフやテニスに行くことは当たり前であった。
  • 土日に先生の引っ越しの手伝いをすることもあった。
  • 先生の家族旅行の飛行や宿の手配もしていた。
  • 先生と仲良くなることが仕事であり、学術的な話をする必要はあまりなかった。

昨今では、接待も無くなりましたし、販売情報提供ガイドライン(https://www.mhlw.go.jp/content/000359881.pdf)の施行により、MRは以前ほどフレキシブルに仕事ができなくなりました。

医局の説明会においても、会社が作成したスライドの内容から一言一句変更できないなど、それぞれの会社で独自にルールを設けているケースもあり、雁字搦めの中で仕事をいるのが現状です。

毎日夜中まで接待をしていた時代から比べると今の方がクリーンであることには違いありませんが、以前より仕事の面白みが無くなったのも事実だと思います。

MR数の推移

ご存知の方は多いと思いますが、MR数は現在毎年減少しています。

以下のグラフはAnswers Newsからの抜粋となりますが、2008年度から2020年度までのMR数の推移を表したグラフとなります。

ピークを付けた2013年度には65,752人のMRがいましたが、2020年度には53,586人まで減少しており、今後のこの傾向は続くと思われます。

元々、日本の製薬会社にはMR数が多かったため、それを適正な数に調整している段階と考えてもらった方がわかりやすいかもしれませんが、以前は生活習慣病薬が一世を風靡していた時代があり、その時のMRの営業スタイルは数で勝負するハゲタカ戦法でした。

そのため、どの会社も多くのMRを抱え、数で勝負していました。

その後、生活習慣病薬のパテントが切れ、時代はOncologyやアンメットメディカルニーズを満たすような薬が中心となり、次第に今までのように大量にMRさんが必要ではなくなってきました。

それに加え、今までは2年に1回実施されていた薬価改定が、毎年改定に変更になり、かつ臨床開発も以前より難化し、開発費用も嵩むようになりました。

その結果、以前はかなり儲かっていた製薬会社も生き残りをかけてリストラをする必要があり、MRの数は近年では減少傾向にあります。

現在のMRの転職事情

現在、MRはかなり厳しい状況に置かれています。

ここ数年は、製薬各社が営業部門の社員を中心にリストラをしていますので、MR数がどんどん減少しています。

MRの中途採用は多少は出ていますが、以前と比べると求人数は激減し、転職難易度は以前よりかなり上がっています。

現在MRが置かれている転職市場は開発とはかなり状況が異なり、ある意味私自身勉強にもなりました。

完全な買い手市場である。

各社とも、ここ数年MRを減らしているため、転職市場はたくさんのMRで溢れています。

一旦新たな求人がOpenになると、一斉にそれらのMRたちが求人に群がってきますので、かなりの高倍率になっているようです。

そのため、選考を突破するのは限られた優秀なMRのみとなっており、完全な買い手市場と化しております。

また、求人がOpenになるとかなりの数の応募があり、人事も全員分のレジュメに目を通すことが困難な場合もあるようで、そのような場合は、転職回数が〇回以上は書類選考で一律全員不採用とするようなケースもあるようです。

あとは、MRは担当している領域によっても、転職のしやすさに違いがあります。

昨今では、OncolgyやCNS、希少疾患であれば比較的転職に有利になりますが、生活習慣病を担当しているMRにとっては更に厳しい状況となっています。

内定を勝ち取れた場合でも、年収交渉を有利に進めることは難しい。

現在の転職市場が買い手市場ですので、内定を獲得しても年収交渉を有利に進めることが難しくなっています。

中には、前職の年収に関わらず、年収の上限が1,000万と決まっている場合もあるようで、それ以上の年収交渉には応じない会社もあるようです。

『年収1,000万で納得できないのであれば、内定を辞退して頂いて結構ですよ。』と言わんばかりのスタイルですね。

MRは高年収の職種ですので、年収1,000万以上の人はゴロゴロいます。

そのため、前職から年収を下げて転職している人も多いと推察されます。

45歳以上のMRの市場価値は低い

サラリーマンには、2つの指標の価値があり、1つは社内価値、もう1つは市場価値です。

『社内価値』は、その人における社内での価値であり、社内でパフォーマンスが高ければ、年齢が上がっても高い社内価値を維持することが可能だと思います。

一方『市場価値』ですが、それはその人が転職市場に出た場合に、どの程度の価値(値段)が付くかということと?ということです。

一般的に、若い方が市場価値が高くなりますので、45歳という年齢では、ある程度価値が低くなるのは頷けると思いますし、年齢が上がるにつれて転職の難易度が上がっていきます。

『じゃ、CSOなら転職できるでしょ?』と思う人もいると思いますが、CSOへの転職も甘くないようです。

CSOは製薬メーカーにコントラクトMRを派遣するビジネスモデルですが、昨今のMR数の減少により、CSOから派遣されるコントラクトMRの数も減少しています。

そのため、CSOにもコントラクトMRが余っていますので、CSOへの転職もなかなか難しいという状況になっています。

はるきち

学歴や現在所属の会社によっても異なりますが、20代や30代前半であれば、人によってはコンサル、日本M&Aセンター、エムスリーなどMR以外の職種にキャリアチェンジが可能な場合があります。あと、勿論CRAにもキャリアチェンジができますが、35歳ぐらいになると、一般的に未経験の職種に就くのが難しい状況となります。

MRとCRAではどっちが良いか?

以前、以下のブログでも、製薬メーカMRとCRO CRAではどちらが良いかを記事にしました。

MRは製薬業界の中で先行きが暗い職種No.1ですので、今からMRを目指すのはかなり危険だと思います。

MRに比べると、臨床開発のCRAの方がまだ未来は明るいと思いますので、特に新卒であれば、MR以外の職種を検討した方が良いでしょう。

まとめ

MRは今後更に厳しい時代に投入すると思います。

20代や30代前半であれば、未経験の職種にチェレンジすることも可能ですので、若手MRの方は是非トライしてほしいと思います。

40歳前後になると未経験の職種にトライすることは難しくなりますので、若いうちに勇気ある決断をしないと後々後悔することになりかねません。

CRAの中には、元MRという人が多いのも事実で、MRのキャリアも生かせる職種だと思いますので、興味がある人はCRAへのキャリアチェンジをお勧めします。

なお、CRAへのキャリアチェンジですが、以下の2つの方法があります。

  • 現職の製薬メーカー内で社内公募を活用し、CRAにキャリアチェンジする
  • CROに転職し、CRAにキャリアチェンジする

上記の2点目ですが、『CRAをやるのであれば、製薬メーカーでCRAをやりたい』と言う人もいると思いますが、製薬メーカーのCRAの中途採用は経験者の採用のみになり、未経験の採用は行っていません。

そのため、転職を伴うキャリアチェンジで、かつ製薬メーカーへの就業を希望する場合は、一旦CROに行き、その後に製薬メーカーを目指すこととなります。

おススメの転職エージェントに関する記事を以下に貼っておりますので、キャリアチェンジを検討している方は転職エージェントに登録をして、情報を積極的に取りに行きましょう!

では!

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