CRAの転職:CROから製薬メーカーを目指した方が良い3つの理由
どうも、はるきちです。
私は以前CROでCRA、チームリーダーを担当しており、現在は外資系製薬メーカーでオンコロジー領域のStudy Managerを担当しています。
私は、CROのCRAさんは、皆さん製薬メーカーを目指した方が良いと思っていますので、今日はその点について書いてみたいと思います。
中には、
製薬メーカーを目指すことが必ずしも良いとは限らない!CROでも経験を積むことができるんだ!
今のCROでいろいろな経験ができているので、メーカーには興味ないです。
という人もいると思いますし、CROでのキャリア形成を否定するつもりはありません。
ただ、やっぱり、製薬メーカーに行けるなら行った方が良いというのが私の意見です。
自分自身がCROにいた時の知り合いには、
CRA経験は7年、オンコロジー経験あり、大学病院担当経験あり、TOEIC 900点、薬学修士です。メーカー行きたいので、もう少し経験を積んでトライします。
という人が数名いました。
『応募要件は十分満たしているので、メーカー行きたいなら、さっさと応募しろー!』と言うのが私の本音ですが、メーカーに行きたいと言いつつも、なかなか積極的になれない人もいるのではないでしょうか。
今日は、そのような人の背中を押す意味も含め、自分自身の体験も交えて、CROから製薬メーカーを目指した方が良い3つの理由を書いてみたいと思います。
製薬メーカーとCROの違い
まず、製薬メーカーとCROの違いについてですが、製薬メーカーは医薬品産業に属し、CROはサービス業です。
製薬メーカーは、医薬品の臨床開発の業務の全部または一部をCROに委託する関係にあり、一般的に製薬メーカーは指示・命令する側であり、CROは指示・命令を受ける側になります。
製薬メーカーとCROの違いは以下のブログに纏めていますので、併せてご覧ください。
製薬メーカーに転職した方が良い3つの理由
医薬品開発の成り立ちを理解することができる
私の臨床開発のキャリアはCROからスタートしたわけですが、CROから見える範囲で、製薬メーカーの中で一番の偉い人は、その試験のStudy Managerという人もいると思います。
私も、CROでチームリーダーをやっていた時は、その試験のStudy Managerが見える範囲の一番偉い人でした。
今、私がStudy Managerとして担当している試験で、CROにアウトソースしている試験においては私より上位者はCROとのMtg.に参加していません。
そのため、CROから見ると、私が一番偉い人に見えているかもしれません。
では、実際にStudy Managerにそこまでの権限があるかと言うと、製薬メーカー内ではたいして権限ありません、残念ながら、、、笑
何が言いたいかいうと、それぐらいCROからは見える範囲が限られているということです。
製薬メーカー内にはいろいろな職種があり、いろいろな職種の方々に支えられて医薬品開発は成り立っています。
CROで仕事をしていもその点が理解できないと思いますので、まずは製薬メーカーを目指した方が良いと思っています。
キャリアパスが豊富である
2点目の理由は、CROに比べて製薬メーカーでのキャリアパスが豊富という点です。
私がCROにいた時は、CRAからのキャリアパスとしては、
- チームリーダー(Clinical Project Manager、Clinical Trial Manager、Clinical Leadなど会社によって呼称が異なる)
- Line Manager
の二択しかなく、それ以外のキャリアパスがほぼ無い状態でした。
当時はそれが普通でしたし、先輩もどちらかの道に進んでいたため、それに対して特に疑問や不満はありませんでした。
しかしながら、自分が製薬メーカーに転職して感じる点としては、CRAのキャリアを生かせる職種は多く、製薬メーカーの中には多くの選択肢があります。
薬事やメディカルなどの開発以外の部署に異動する人もいますので、キャリアパスが豊富な点が製薬メーカーの魅力の一つだと思います。
年収の水準がCROより高い
3点目は、CROよりも製薬メーカーの方が年収が高い傾向にあるという点です。
ただし、会社によってかなりバラツキがありますし、CROの中にも高年収の会社が存在しますので、必ずしもCROの方が年収が低いというわけではありません。
製薬メーカーも良いことばかりではない
製薬メーカーに転職した方が良い3つの理由を書いてきましたが、当然良いことばかりではありません。
デメリットと言うほどではありませんが、製薬メーカーに転職して感じた点を以下に記載しています。
社内での熾烈な競争
個人的な印象としては、CROよりも製薬メーカー(というか弊社)の方が、社内の競争は熾烈だと思います。
全体的に、意識が高い人が多く、本業を精力的にこなした後に、
- MBAを取るために大学院に通う
- PhDを取るために博士課程に通う
- Project Management Professionalを取るために、仕事の後に勉強している
- 統計解析を理解するために、仕事の後に勉強している
という感じで、多くの人は何かしら勉強をしています。
勿論、ほぼ全員が英語は継続的に勉強していますので、英語に加えて更に勉強をしているという感じです。
英語を勉強していない人の方が珍しく、英語は勉強していて当然という感じですね。
良く言えば、意識が高い人の中で学ぶこともたくさんありますが、社内での昇進や出世を考えると、競争はCROよりも熾烈だと思います。
転職時点での年収は、CROの方が提示額が高い場合もある
自分自身がCROにいる時には、製薬メーカーに転職したら年収が一気に跳ね上がるんだろうなと思っていました。
しかしながら、実際に転職してみると、年収の上がり幅はそこまで大きくはありませんし、他の人の話を聞いても、年収はそこまで大きくは上がらないケースが多いようです。
転職時点での年収だけを考えると、Syneos(サイネオス)やLabcorp(ラボコープ)の方が上がり幅は大きいと思いますので、転職時点の年収に拘る場合はSyneosやLabcorpに転職した方が良いでしょう。
まとめ
今日は、CROから製薬メーカーに転職した方が良い3つの理由について考察してきました。
私自身の経験を踏まえると、CROのCRAさんは製薬メーカーを目指した方が良いと思っています。
ここ最近は、大手製薬メーカーではCRAの中途採用が活況で、
- アストラゼネカ
- GSK
- ノバルティス
- MSD
- ヤンセン
については、ホームページ上で中途採用を実施していることが確認できました。
その中でもヤンセンは大量採用との話が出ていますので、製薬メーカーに行きたい人にはチャンス到来ですね!
CRAの経験があれば、製薬メーカーの他職種(MSLなど)に応募することも可能ですので、職種を問わず、とにかく製薬メーカーに行きたいという人は、CRA以外の職種も検討しましょう。
なお、ご存知の通り、製薬メーカーへの転職は難易度が高く、採用までの道のりは平坦ではありません。
応募する場合は転職エージェントのサポートが不可欠ですので、転職エージェントに登録をして、しっかりと準備をして臨みましょう。
おススメの転職エージェントについての記事を以下に貼っていますので、併せてご覧ください。
では!
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません