イーライリリーが初の早期退職を開始!
どうも、はるきちです。
今まで早期退職を一度も実施したことがなかったイーライリリーが早期退職を開始しましたね。
開発品目もそれなりにあり、毎年新薬を上市しておりましたので、私個人としては結構びっくりしておりますが、今日はイーライリリーの早期退職について書いてみたいと思います。
今回の早期対象の対象は?
今回のリストラの対象は営業職のみので、開発部員は入っていないようです。
リストラを行う際に一番最初に対象となるのがMRという点は、どの会社にも共通して言えると思います。
2020年9月中旬にイーライリリーはこのリストラを発表したわけですが、募集期間が2020年9月末で、退職日が2020年12月末というあたりがエグいですね!
時間全然無いじゃん!というのが正直なところで、リリーのMRは結構戸惑っていることと思います。
リリーに関しては今まで早期退職を実施したことが無いにも関わらず、MRを通年で募集しており、かなり離職率が高い会社と言われておりました。
そのリリーが、早期退職を実施し、お金を積んでまで退職してもらわないといけないということは、かなり切羽詰まっているのかなと感じています。
なぜこのタイミングで早期退職実施に踏み切ったのか?
2019年のイーライリリーの日本での売り上げを以下に示しております。
屋台骨を支えているのはサインバルタですが、2021年には後発品が発売される予定であり、フォルテオは既に後発品の発売が開始されております。
今までにアルハイマー病の開発にも失敗しており、現在のパイプラインではサインバルタとフォルテオの特許切れをカバーできないとの判断になったものと推測されます。
聞いたところによると筋骨格系を担当しているMRの人数もかなりダブついているようですので、人数の適正化を行うことも今回のリストラの目的と思われます。
製品名 | 売上(2019年) | 前期比 | 備考 |
サインバルタ | 611億円 | +9.0% | 2021年に後発品が発売う予定 |
サイラムザ | 484億円 | +9.3% | |
フォルテオ | 436億円 | -1.5% | 既に後発品の発売が開始 |
トラゼンタ | 382億円 | -1.6% | |
アリムタ | 370億円 | +11.3% |
あとは、コロナ禍においてMR活動が十分にできていない会社がほとんどだと思いますが、各社売上がそんなに下がっていないんですよね。
売上があまり変わらず、販促費を使わないで済んだ分、会社としては利益率が上がったりということが出てきております。
今までも『MR不要論』が叫ばれておりましたが、今回のコロナ禍で改めて『MRが不要であることを露呈してしまった』ことも、このタイミングでリストラを決行することとなった理由の1つだと私は考えております。
自分の会社もいつかは早期対象を実施すると考えておいた方が良い
幸いにも、私の会社は今は早期退職は実施しておりませんし、パイプラインもそこそこ潤沢にありますので、向こう数年は開発を対象とした早期退職は実施されないものと、勝手に予想しております。
ただし、武田薬品と大手CRO PRA社の合弁会社設立の件もありましたし、いつかは自分の会社でも何かしら大きなリストラが起こるのではないかと考えています。
ですので、いつか起こるであるリストラに備えて、各自策を講じておくべきだと思います。
日頃からコツコツ積み重ねることが、数年後には大きな力となりますので、リストラに備えて日頃から準備をしておきましょう!
・転職サイトに複数社登録し、日頃から情報収集
・副業を積極的にこなし、本業以外の稼ぎを確保
・英語力向上
・職務経歴書を定期的にUpdate
自分のキャリアを定期的に振り返る癖を付けよう!
日頃から準備をしていく上で、職務経歴書を定期的にUpdateする癖を付けた方よいと思います。
この作業自体は結構面倒なのですが、自分の仕事内容を冷静に振り返ることができるので、キャリアの棚卸しにお勧めです。
2018年頃からリストラを断行する製薬メーカーが非常に増えてきており、ついにイーライリリーもかという感じですが、今後製薬業界はますます生き残りが厳しくなりますので、日頃から準備しておきましょう!
では!
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