argenx(アルジェニクス)の年収やパイプライン…etcを徹底解説!
どうも、はるきちです。
私は以前CROでCRA、チームリーダーを担当しており、現在は外資系製薬メーカーでオンコロジー領域のStudy Managerを担当しています。
今日は、ここ最近日本でも社名を聞く機会が増えた、オランダの製薬メーカー argenx(アルジェニクス)について、記事を書いてみたいと思います。
たまに求人が出ていますし、将来性がある会社だと思いますので、私も非常に注目している1社です。
argenxとは
argenxは、オランダに本社を置く製薬メーカーで、主に免疫領域にフォーカスして医薬品の開発や販売を行っています。
日本法人のアルジェニクス株式会社は2019年4月に設立されており、日本法人の社長のヘルマン・ストレンガーさんは、アクレシオンで社長を歴任された方です。
日本法人には約50名ほど(2022年3月)の社員が在籍しているようでして、開発職も数名在籍しています。
モニタリングは全てCROにアウトソースしており、argenx Japanは試験の進捗管理を行うことがメインとなります。
2022/3/21に発表されたAnnual Report 2021の中に、「IQVIA」とのパートナーシップについて記載されていますので、おそらくIQVIAにモニタリングを委託していると思います。
2022年3月時点で日本で承認されている製品は、抗胎児性Fc受容体(FcRn)抗体フラグメント製剤「ウィフガート®点滴静注 400mg(一般名:エフガルチギモド)」のみで、適応は全身型重症筋無力症です。
「ウィフガート®点滴静注 400mg」は、全身型重症筋無力症に対する治療薬として、日本で初めて承認された抗FcRn抗体フラグメント製剤です。
日本法人の本社はヒューリックJP赤坂ビルに構えていて、利用可能な駅は溜池山王駅、赤坂駅、国会議事堂前駅です。
売上推移
2022/3/21に発表されたAnnual Report 2021によると、2021年の売上は$497,227,000です。
(2022/3/21時点の為替 1$=119円で計算すると、約591億円の売上となります。)
営業利益、最終損益ともにマイナスで赤字の状態ですが、ベンチャー系の会社ではよくあることだと思いますので、赤字であることはそこまで気にする必要はないと思います。
2019 (in thousands of $) | 2020 (in thousands of $) | 2021 (in thousands of $) | |
Revenues 総収入/総収益 | 78,462 | 41,243 | 497,227 |
Operating loss 営業損失 | -198,892 | -477,617 | -348,746 |
最終損益 Loss for the year | -181,208 | -608,455 | -408,265 |
2020年から2021年にかけて売上が大幅に伸びていますが、その要因は以下の画像の”Upfront Payments”と"Milestone Payments"が大幅に伸びたことに起因しています。
ウィフガート®点滴静注 400mg
argenxのGlobal及び日本での唯一の製品が、「ウィフガート®点滴静注 400mg(一般名:エフガルチギモド)」です。
Answers Newsの『世界で最も価値の高い新薬プロジェクト トップ10』の5位にランクインしており、2026年の世界での売上は29,28億ドルと考えられていますので、今後argenxを牽引していく大型薬剤です。
(2022/3/25 1$=122円で計算すると、約3,572億円の売上になります。)
パイプライン
アルジェニクス株式会社のHPによると、現在の開発品は以下の通りです。
今後の成長が期待されるエフガルチギモドの適応拡大を重点的に行っていることが、見て取れます。
その他には、ARGX-117、Cusatuzumabの開発を行っています。
Cusatuzumaは急性骨髄性白血病を対象に治験を行っており、アルジェニクスで唯一のオンコロジーのプロジェクトです。
メガファーマと比べるとパイプランは確かに見劣りしますが、この規模の会社としてはパイプラインはまずまずだと思います。
以下の画像の試験は自社開発を行っているようですが、それ以外にも他社に導出している化合物が複数あり、LEOファーマ、アッヴィ、AGOMAB、STATENで開発が進められています。
年収
年収はかなり高いようです。
RSUも付くようですので、キャッシュ+RSUで1,500万以上狙えると思いますし、人によっては2,000万円に届く人もいるのではないでしょうか。(前職の年収や経験・能力によります。)
RSUは、Restricted Stock Unitの略で、日本語では『制限付き株式付与』と訳されます。
要は、会社から株式を付与されるのですが、制限があり、付与された瞬間に全株売却することができないなど、いろいろルールがあります。
人によっては、RSUがよく理解できないため、RSUが付く会社ではなく、現金のみで報酬を支払ってくれる会社の方が良いという人もいるようなんですが、それはすごく勿体ないと思いますね。
RSUをうまく活用すれば、年収を一気に上げることが可能ですし、RSUとして付与された株が自分のものになれば、もちろん現金化もできますし、資産運用の一環として考えると悪くはないと思います。
日本では製薬メーカーは全体的にじり貧な印象がありますので、どんどん年収が上がるような産業では無くなっていっています。
そのため、RSUがある会社を選択するというのは、良い選択だと思いますね。
大手外資系製薬メーカーでもRSUの付与がありますが、一般的に部長職以上が対象となっています。
一般職やManager職にもRSUを付与するのは、どちらかというとargenxぐらいの規模がの会社が多いと言えます。
まとめ
全体的な傾向として、ベンチャー系の会社は高年収ですので、とにかく高い年収を稼ぎ人にもおススメの会社ですし、将来性も高いと思いますので、非常に魅力的な会社だと思います。
ただし、当社に限った話ではありませんが、規模が小さい会社では社内公募思いますなどの制度が整っていないため、他部署への異動はかなり困難であると思っておいた方が良いと思います。
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では!
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