【徹底解説】CROで年収1,000万を稼ぐことは可能?
どうも、はるきちです。
私は以前CROでCRA、チームリーダーをしており、現在は外資系製薬メーカーでオンコロジー領域の臨床開発に携わっています。
先日、以下のツイートをしたところ、数名の方からDMを頂きまして、
「CROで年収1,000万を稼ぐことは可能なのか?」
というご質問を頂きました。
結論としては、「可能」という回答になりますが、今日はCROの年収について書いてみたいと思います。
年収1,000万円以上は全体の4.8%
まず、年収1,000万円を稼ぐことがどれだけ難しいかという点ですが、2020年に国税庁から発行された「民間給与実態統計調査」によると、年収1,000円以上の人は全体の4.8%に該当します(男性:7.6%、女性:1.2%)。
男性 | 女性 | 合計 | |
---|---|---|---|
1,000万~1,500万円以下 | 5.5 % | 0.8 % | 3.5 % |
1,500万~2,000万円以下 | 1.3 % | 0.2 % | 0.8 % |
2,000万~2,500万円以下 | 0.4 % | 0.1 % | 0.2 % |
2,500万円超 | 0.4 % | 0.1 % | 0.3 % |
7.6 % | 1.2 % | 4.8 % |
全体の4.8%しかいないわけですので、年収が1,000円以上の人は世間一般で言うところの、「高給取り」に該当します。
そう考えると、製薬業界、CRO業界は非常に恵まれているとつくづく感じますね。
何回か転職すれば、年収1,000万円は普通に手が届く範囲ですし、特に偏差値が高い大学を出ていなくても到達可能です。
私は新卒で薬局に就職したのですが、雇われ薬剤師で年収1,000万稼ごうと思うとかなり大変(というか都内勤務だとほぼ不可能に近い)ですが、製薬業界・CRO業界においてはさほど難しくはないと思います。
外資系CROの年収
まずは、外資系CROの年収について見ていきたいと思いますが、全体的な傾向としては内資系CROよりも圧倒的に年収が高い傾向にあります。
能力や経験にもよりますが、同じ仕事をしていても、外資と内資を比べると、同じ職種/同じGradeで年収200~400万前後は変わってくると思います。
エージェントや知り合いから聞いた話を総合すると、外資系CROの年収1,000万円到達は(2023年時点)、
- サイネオス、ラボコープ:Sr. CRA
- メドペイス、アイコン:Sr. CRA~マネージャー
- IQVIA:マネージャー
のようなイメージとなります。
上記は主に中途入社のケースであり、新卒入社の場合は年収がそこまで高くありません。
同じ仕事をしていても新卒と中途でかなり開きがありますので、新卒入社にとってはその点が不満になる傾向にあるようです。
CRO各社からサイネオス、ラボコープに転職する人が多いのも納得です!
内資系CROの年収
次に内資系CROについて、見ていきたいと思います。
内資系CROの年収は、全体的に外資系CROよりも低い傾向にあります。
大手の以下4社について、年収を表に纏めています。
イーピーエスは2021年に上場廃止しているため、現在は平均年収が非公開となっています。
シミックとメディサイエンスプラニング(MPI)は、有価証券報告書に平均年収の記載があるものの、CRO事業単体での年収は非公開となっています。
そのため、有価証券報告書でCRO事業の平均年収が確認できるのは、以下4社のうちリニカルだけであり、リニカルの平均年収は652万円(34.2歳)です。
シミック | イーピーエス | メディサイエンスプラニング | リニカル | |
---|---|---|---|---|
有価証券報告書 | 2022年9月 | N/A | 2022年3月 | 2022年3月 |
平均年収 | 1,189万円 (45.8歳) | N/A | 901万円 (34.7歳) | 652万円 (34.2際) |
備考 | 上記年収はシミックホールディングスの平均年収であり、CRO事業における平均年収は非公開 | 2021年上場廃止のため、平均年収は非公開 | 上記年収はM3グループ全体での平均年収であり、MPI単体の平均年収は非公開 | N/A |
リニカルは、内資系CROの中では年収が高いと言われていますが、それでも652万円(34.2歳)ですので、内資系CROで年収1,000万円稼ぐためには、上位職に昇進する必要があります。
リニカルはリーダークラスでも1,000万円に到達する場合があるようですが、その他の内資系CROでは部長まで昇進して1,000万円がひとつの目安になります。
(新卒 or 中途で多少の違いあり。)
年収は外資系> 内資系の傾向が強いですが、内資系CROの方が教育体制が整っている傾向がありますね!
まとめ
この記事では、「CROで年収1,000万を稼ぐことは可能なのか?」という点について考察してみました。
結論としては、「可能」ではありますが、会社によって1,000万円到達時点の役職にかなりばらつきがあります。
「優秀な人=高年収」と考えられがちですが、年収は「業界 x 会社 x 職種」でほぼ決まります。
いくら優秀であっても、年収が低い会社にいては給料が上がりませんので、年収を上げるためには年収が高い会社に行く必要があります。
CRO業界は転職が盛んな業界でもありますので、年収を上げたい人は転職エージェントに相談してみてください。
では!
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