Incyte(インサイト)のパイプラインや年収について徹底解説

どうも、はるきちです。
私は以前CROでCRA、チームリーダーを担当しており、現在は外資系製薬メーカーでオンコロジー領域の臨床開発に携わっています。
今日は外資製薬メーカーのIncyte(インサイト)についてご紹介したいと思います。
インサイトは、ここ数年さまざまな職種で求人を出していて、日本法人も少しずつ拡大している段階にありますね。
パイプラインが非常に豊富で将来性がある会社だと思いますので、今あるパイプラインの開発がうまくいけば、今後面白い展開になっていくのではと思っています。
当社への転職をお考えの方や興味がある方は、ご一読ください。
インサイトとは

会社名 | インサイト・バイオサイエンシズ・ジャパン合同会社 |
本社所在地 | 〒100-0006 東京都千代田区有楽町1-1-2 東京ミッドタウン日比谷12 階 |
インサイトはアメリカに本社を置く外資系製薬メーカーです。
当社では、以下の3つを重点領域としています。
- MPNs and GVHD(骨髄増殖性腫瘍と移植片対宿主病)
- General Hematology/Oncology
- Dermatology and Other IAI
インサイトの日本法人は2017年に設立されましたので、日本ではまだまだ歴史が浅い会社です。
インサイトの代表的な製品として、ジャカビやオルミエントがありますが、それぞれノバルティスとイーライリリーが日本で開発・プロモーションを担当しています。
今までは他社に導出しているケースが多かったようですが、今後は自社開発・自社プロモーションに切り替えていくようです。
なお、2022年5月時点では、インサイトが日本でプロモーションしている薬剤はペマジール錠のみです。

インサイトは、オンコロジー領域と免疫領域に特化した会社です。JAK2阻害剤のジャカビを開発した会社ということもあり、MPNが重点領域になっているね。
インサイトの本社は、東京ミッドタウン日比谷に入っています。
地下鉄 日比谷駅と東京ミッドタウン日比谷は地下で繋がっていますので、雨の日も濡れずオフィスに行くことができます。

日比谷は、銀座や有楽町も近く、買い物や食事に非常に便利な場所ですね。

業績推移

2018~2021年の決算資料に基づき、当社の売上、営業利益、営業利益率、最終利益を以下の表に纏めています。
2018 | 2019 | 2020 | 2021 | |
---|---|---|---|---|
売上 (Dollars in Millions) | 1,881 | 2,158 | 2,666 | 2,986 |
売上 *2022/4/1時点の1$=122円で日本円に換算 | 2,294億円 | 2,632億円 | 3,252億円 | 3,642億円 |
営業利益 (Dollars in Millions) | 129 | 402 | -263 | 585 |
営業利益率 | 6.8% | 18.6% | ー | 19.5% |
最終利益 (Dollars in Millions) | 109 | 446 | -295 | 948 |
本業の儲けを表す営業利益率が、2019年、2021年は10%台の後半ですので、収益性がそこそこ高い会社だと言えます。
その一方で、2020年は営業利益、最終利益が赤字になっています。
2020年の決算書によると、2020年は$2,215 millionを臨床試験に費やしており、それにより赤字になっています。
裏を返すと、2020年は$2,666 millionの売上があり、そのうち$2,215 millionを臨床試験に使ってしまうほど、研究開発に投資をしている会社だと言えます。

メガファーマでは考えられない研究開発比率ですね。
2021年の ”Financial and Corporate Update“から、当社製品の売上に関する画像を抜粋しています。
その中で、売上ベスト3(他社プロモーションによるRoyaltiesを除く)は、
- Jakafi(日本での製品名は"Jakavi"ですが、USでの商品名は”Jakafi”)
- ICLUSIG
- MONJUVI
となっています。
売上の中で、ルキソリチニブ(Jakafi+Jakavi)が占める割合が高く、当社の看板製品であることがわかります。
また、PemazyreとMONJUVIは売り上げを大きく伸ばしていますので、今後が楽しみな製品ですね。

パイプライン

インサイトぐらいの規模の会社であれば、パイプラインがあまり充実していない会社が多いと思います。
インサイトは会社規模は大きくはありませんが、パイプラインがかなり充実しているので、開発がうまく行けば、今後面白い展開になっていくと思います。
2022/5/15時点でHPに掲載されているパイプランを、以下の表に纏めています。
(他社に導出しているProjectは除く)
MPNs and GVHD
Product | Indication | Status |
---|---|---|
Jakafi® (ruxolitinib)1 JAK1/JAK2 | Myelofibrosis, polycythemia vera, acute and chronic GVHD | Approved |
ruxolitinib QD JAK1/JAK2 | Bioequivalence and stability testing | Pivotal |
parsaclisib PI3Kδ | Myelofibrosis | Pivotal |
itacitinib JAK1 | Chronic GVHD | Pivotal |
axatilimab CSF-1R | Chronic GVHD | Pivotal |
INCB57643 BET | Myelofibrosis | Clinical Proof of Concept |
INCB00928 ALK2 | Anemia due to hematological disorders including MF | Clinical Proof of Concept |
General Hematology/Oncology
Product | Indication | Status |
---|---|---|
Pemazyre® (pemigatinib) FGFR1/2/3 | Cholangiocarcinoma | Approved |
Monjuvi® (tafasitamab-cxix) Minjuvi® (tafasitamab) CD19 | r/r DLBCL | Approved |
Iclusig® (ponatinib) BCR-ABL | Chronic myeloid leukemia, Ph+ ALL | Approved |
pemigatinib FGFR1/2/3 | MLN with FGFR1 rearrangement | Pivotal |
pemigatinib FGFR1/2/3 | NSCLC, glioblastoma | Clinical Proof of Concept |
tafasitamab CD19 | 1L DLBCL, follicular lymphoma, marginal zone lymphoma | Pivotal |
tafasitamab CD19 | B-cell malignancies | Clinical Proof of Concept |
parsaclisib PI3Kδ | Warm autoimmune hemolytic anemia | Pivotal |
retifanlimab PD-1 (mAb) | Squamous cell anal carcinoma, NSCLC | Pivotal |
retifanlimab PD-1 (mAb) | MSI-H endometrial cancer, Merkel cell carcinoma | Clinical Proof of Concept |
itacitinib JAK1 | Cytokine release syndrome | Clinical Proof of Concept |
INCB99280 PD-L1 (oral) | Solid tumors | Clinical Proof of Concept |
INCB99318 PD-L1 (oral) | Solid tumors | Clinical Proof of Concept |
INCAGN2385 LAG-3 | Solid tumors | Clinical Proof of Concept |
INCAGN2390 TIM-3 | Solid tumors | Clinical Proof of Concept |
INCAGN1876 GITR | Solid tumors | Clinical Proof of Concept |
epacadostat IDO1 | Solid tumors | Clinical Proof of Concept |
INCB81776 AXL/MER | Solid tumors | Clinical Proof of Concept |
INCB106385 A2A/A2B | Solid tumors | Clinical Proof of Concept |
INCA00186 CD73 | Solid tumors | Clinical Proof of Concept |
INCB123667 CDK2 | Solid tumors | Clinical Proof of Concept |
Dermatology and Other IAI
Product | Indication | Status |
---|---|---|
Opzelura™ (ruxolitinib) cream JAK1/JAK2 | Atopic dermatitis | Approved |
ruxolitinib cream JAK1/JAK2 | Vitiligo, pediatric atopic dermatitis, chronic hand eczema | Pivotal |
INCB54707 JAK1 | Hidradenitis suppurativa, vitiligo, prurigo nodularis | Clinical Proof of Concept |
INCB00928 ALK2 | Fibrodysplasia ossificans progressiva | Clinical Proof of Concept |

この会社規模で、これだけのパイプラインを抱えているのは、本当に凄いですね。全体的な傾向として、開発の方向性は希少疾患やニッチな領域にフォーカスしているね。
上の表にも記載していますが、インサイトはルキソリチニブの外用剤(クリーム)を開発しており、アトピー性皮膚炎の適応でFDAから承認を取得しています。
今後、日本ではライセンス契約に基づき、開発・プロモーションはマルホに導出することが決定しています。

マルホは、皮膚科領域に強みをもつ内資系製薬メーカーだね。
年収

複数のエージェントの話を総合すると、年収はかなり高いと評判の会社です。
しかも、インサイトでは全社員にRSUがつきますので、前職の年収や経験にもよりますが、マネージャークラスで
キャッシュ+RSU=1,500万前後は狙えると思います。
RSUとは『Restricted Stock Unit』の略で、日本語では『譲渡制限株式ユニット』と訳します。
その名の通り、自社の株式の譲渡に関する制度ですが、譲渡に当たり様々な制限が発生します。
製薬業界では、日本に参入して間もない外資系のバイオベンチャーが導入していることが多く、一例としてRSUを導入している会社を以下に記載しています。
- ギリアド
- バイオジェン
- アルジェニクス
- ジェンマブ
- インスメッド
RSUは上手く活用すれば資産形成を一気に加速することができる、非常に面白い制度です。
以下の記事にRSUについて詳しく書いておりますので、併せてご覧ください。
求められる英語力

就業にあたり、高い英語力が求められます。
開発関連の職種では、採用面接の中で英語面接が設定されるようです。
面接前に想定問答集の作成など、ある程度の準備はできますが、それ以前から英語の学習をしていないと話すことができませんので、日ごろから学習する習慣をつけておきましょう。
採用面接で英語面接が無い職種であっても、英語ができないと入社後に間違いなく苦労すると思います。
おススメのオンライン英会話教室に関する記事を以下に貼っておりますので、併せてご覧ください。
まとめ

今日は、インサイトのパイプラインや年収について記事を書いてみました。
今日の考察を纏めますと、インサイトについては以下の通りとなります。
- オンコロジー、免疫領域に特化した会社である
- 業績は右肩上がりである
- パイプラインは豊富であり、将来性がある
- 年収はかなり高く、RSUも付与される
将来性があり、年収も高いため、私の周りにもインサイトに興味を持っている人が数名います。
パイプラインは非常に潤沢ですので、開発がうまく行けば、今後面白い展開になっていきそうですね。
以下におススメの転職エージェントの記事を貼っておりますので、インサイトに興味がある方は転職エージェントに登録をして、積極的に情報を取りに行きましょう!
では!
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