ファイザーモデルの終焉か? アップジョン事業部門(Upjohn)を米・マイランに売却

2021年1月28日

2019年7月末に飛び込んで来たPfizerのアップジョン事業部門の売却について、今更ながら考察して行きたいと思います。

今までは派手に食うことが多かったファイザー、今回は派手に売却のニュースです。

まずファイザーの社内組織についてですが、ファイザー株式会社のHPには以下のように掲載されております。

ファイザー日本法人は「バイオファーマシューティカルズ事業部門」と「アップジョン事業部門」の2つの事業部門で構成されています。「バイオファーマシューティカルズ事業部門」の傘下に「インターナルメディスン部門」「オンコロジー部門」「炎症・免疫部門」「希少疾病部門」「ワクチン部門」「病院部門」を配置し、革新的な新薬とワクチン、バイオシミラー製剤、後発医薬品を担当しています。また「アップジョン事業部門」は、主に循環器疾患、疼痛、精神疾患領域において、ファイザーを象徴する高品質で信頼性の高い医薬品をお届けすることで、NCD(Non-Communicable Diseases、非感染性疾患)治療のパートナーとして一人ひとりの患者さんのQOLの向上と健康寿命の延伸に貢献し、NCDの負担軽減に取り組んでいます。私たちは全社一丸で、循環器、中枢神経、疼痛、がん、炎症・免疫、希少疾病、ワクチン、感染症、泌尿器、眼科などの幅広い疾患領域で、医療用医薬品の事業を展開します。

日本には2つの事業部門があり、そのうちの一つを売却するわけですから、結構影響がありそうですね。
今日は私なりに考察したことを書いて行こうと思います。

アップジョン事業部門をなぜ売却するのか?

アップジョン事業部門で取り扱っている製品には ノルバスク、リピトール、セレコックス、リリカ などがあるようです。

私の中でファイザーと聞いてパッと出てくる製品はノルバスクとリピトールですので、売却してしまうことに対して若干の寂しさを感じつつも、最も驚いたことはリリカを売却するのか?ということです。

2018年の売り上げを以下にお示ししておりますが、リリカの売り上げは69.33億ドルで、1ドル110円として計算した場合に、7626億円の売り上げということになります。
まさに、ファイザーの屋台骨を支える貴重な製品のうちの一つですね。



(Answers Newsより)

では、なぜリリカを含むアップジョン事業部門を売却しなければいけなかったのか?

これはファイザーモデルの終焉を意味していると私個人は考えております。

ファイザー自体はここ20年くらいは世界の売上高ランキングでもTop3の常連となりましたが、以前は世界5~10位くらいの会社でした。

今までの歴史を振り返ると、

2000年 ワーナーランパードと合併(リピトールが目当て)
2003年 ファルマシアを買収(セレコックスが目当て)
2009年 ワイスを買収(プレベナーが目当て)


と合併・買収を繰り返し、社員数も膨大に膨れ上がったため、この辺りで一旦余分な贅肉を削ぎ落し、経営のスリム化を図ることが目的だったと思っております。

ファイザーの経営陣としてもリリカを手放すことへの抵抗はあったと思いますが、「背に腹は代えられない」というのが、正直なところでしょうか。

【2021/1/3追記】
統合後の新社名はVIATRIS(ヴィアトリス)に決定致しました。後発品、長期収載品を主力品とする世界一の製薬会社となります。

リリカの特許切れに怯えていたファイザー

先ほどお伝えした通り、 ファイザーの屋台骨を支える貴重な製品のうちの一つです。

2026年までに後発品が参入するそうですが、残り5年ほどでリリカの特許切れを凌げる薬剤を開発することがファイザーの経営課題の一つだった思います。

現実的なところ、全世界の従業員 100,000人超をこの先も賄えるほどのドル箱の開発は厳しい状況で、この判断に至ったものと思われます

私も臨床開発に携わる身として感じますが、ここ最近は以前のようにドル箱医薬品の開発が難しく、業界全体的に医薬品が小粒化してますよね。

その中にあって、屋台骨を支えるブロックバスターの特許切れは会社にとって死活問題であり、リリカの売り上げが伸びれば伸びるほど複雑な状況を生んでいったと個人的には推察しております。

ファイザーモデルの終焉!これからのビジネスモデルは?

ファイザーの経営陣がどのように考えているかはわかりませんが、今回の売却はファイザーモデルの限界を露呈した結果になったと思います

業界の成長もマイナス成長に転じた今、どのようなビジネスモデルが良いのか?

各社置かれている状況が違いますので、一概には言えないと思いますが、ここ最近の塩野義製薬については目を見張るものがあります。
売上高ランキングを見る感じ目立つ感じはなく、地味なイメージですが(塩野義さん、すみませんm_ _m)、地に足がついた経営で高利益体質ですよね。



今の社長に代わってから塩野義製薬の経営も変わったようですが、塩野義製薬の経営スタイルについて今後考察してみたいと思います。

転職の準備は常にしておくべし

私の友人がUpjohn部門でMRをおりますが、今回ファイザーから切り離されることになりました。

その友人は中途でファイザーに入ったのですが、ファイザーへの愛着も強く、ファイザーで定年まで働くつもりでいましたが、それが叶わない結果となってしまいました。

このような事態はファイザーに限った話ではなく、どの会社にも起こりうる話ですよね。

ですので、今の会社でこのまま定年まで働こうという考えは捨て、転職ありきでキャリアを考えておくべきです。

そのためには、日頃から英語の学習をしておく、転職会社に登録し情報収集に努めておくなど、いつでも転職できる状態にしておく必要がありますね。

では!

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