CRAの転職:社員紹介制度のメリットとデメリットを、実体験をもとに解説するよ!

2022年3月20日

どうも、はるきちです。

私は以前CROでCRA、チームリーダーを担当しており、現在は外資系製薬メーカーでオンコロジー領域のStudy Managerを担当しています。

多くの会社で導入している『社員紹介制度』についてですが、私も今までに2回ほど社員紹介で面接を受けたことがあります。

私の周りにも社員紹介で面接を受けた人がいるのですが、私個人としては、社員紹介制度に対してはネガティブな印象を持っています。

皆さんの中には、

求職者

知り合いから社員紹介制度での転職を勧められたけど、応募しようか迷ってます。

という人もいると思いますので、今日は社員紹介制度のメリットとデメリットを考えてみたいと思います。

社員紹介制度とは?

まずは社員紹介制度についてですが、社員の知り合いを会社に紹介してもらい、その方を候補者の一人として採用活動を行う制度を言います。

会社によっては、社員紹介制度により紹介された方が入社した際には、紹介者・求職者に数万~数十万の報奨金が支払われる場合があります。

転職エージェントを通すと、その方の年収の20~30%ぐらいを支払う必要があるため、それに比べれば採用コストを各段に抑えることができます。

更に、社員が自分自身の知り合いを会社に紹介するにあたり、通常は人間性・仕事面の両面において信頼できる人を紹介すると思いますので、会社側にとってはハズレを引くリスクを低減することができます。

そのため、会社側にはメリットがたっぷりのシステムで、デメリットは(ほぼ)無いと思われます。

会社側のメリット・デメリット
【メリット】
-採用コストを抑えることができる
-ハズレを引くリスクを低減できる

【デメリット】
(ほぼ)無い

求職者側のメリットとデメリット

その一方で、求職者側にはメリットとデメリットがそれぞれありますが、私個人の意見としては、デメリットの方が格段に大きい気がします。

今までに、私は2回社員紹介制度で面接を受けましたが、

1回目はCROに在籍している時に、某外資系CROに社員紹介で応募し、

  • 内定を獲得。しかし、当時在籍していた会社ではSenior CRAの肩書であったが、提示されたオファーはCRA(Senior CRAの1つ下のJob Grade)であり、年収も微増であった。
  • Job Gradeダウンに加え、年収も微増であったため、内定辞退。

次は、CROから製薬メーカーに転職しStudy Managerの業務を一通り経験した後に、某製薬メーカーのStudy Manager職に社員紹介で応募。

その結果、

  • 一次面接で不採用

でした。

私の周りにも、社員紹介で応募して不採用になっている人が多数いますので、社員紹介であっても採用基準が甘くなるわけではないと思います。

弊社のCRAのLine Managerに社員紹介における選考基準を聞いたことがあるのですが、

Line Manager

選考基準は、転職エージェントからの応募者と同じ基準です。唯一違いがあるとすれば、社員紹介で紹介された場合は、書類選考は100%通すようにしています。

はるきち

なるほど。ですが、社員紹介制度で入社する場合は採用コストを抑えられますので、その分基準を甘くすることは無いのですか?

Line Manager

会社によるかもしれませんが、弊社の場合はそれはありません。というのも、正社員を雇用すると日本の法律ではよっぽどの事が無い限り解雇することができません。そのため、採用コストを抑えることを目的として、社員紹介制度で応募した人の採用基準を甘くすることはありません。

ということでした。

上記のコメントは全ての会社に当てはまるわけではないと思いますが、多くの会社に当てはまるものだと思います。

転職が成功すれば数万~数十万の報奨金が得られる可能性がありますが、報奨金目当てで転職する人はいないと思いますので、限りなくメリットが薄いような気がします。

一方デメリットですが、内定を獲得した際に年収交渉は自分で行う必要がありますので、思ったことが言いづらいというメリットがあります。

また、内定を獲得したものの、内定辞退をする場合に、紹介者との関係性を考慮すると辞退しづらい状況になる可能性があります。

はるきち

社員紹介を使って応募する場合は、複数社の選考を同時並行で進めることに対して気が引けると感じる人が多いと思いますので、それも大きなデメリットですね。

求職者側のメリット・デメリット
【メリット】
-入社した際に、数万~数十万の報奨金が得られることがある(会社による)

【デメリット】
-年収交渉を自分で行わないといけない
-内定を辞退しづらい
-複数社の選考を同時並行で進めづらい

紹介者側のメリットとデメリット

では、次に紹介者側のメリットとデメリットを見ていこうと思います。

まずメリットですが、求職者が内定を獲得し、入社した場合には数万~数十万円の報奨金が得られることがあります。

その一方で、内定を辞退された場合や不採用になった場合に、求職者との人間関係に影響がでる可能性がありますので、この点がデメリットであると言えます。


メリットとデメリットを考慮すると、紹介者にとってもデメリットの方が大きいような気がします。

紹介者側のメリット・デメリット
【メリット】
-入社した際に、数万~数十万の報奨金が得られることがある(会社による)

【デメリット】
-求職者が内定を辞退した場合や不採用になった場合に、求職者との人間関係に影響がでる可能性がある

全てのメリットとデメリットを考慮して、それでも社員紹介で応募した方が良い場合

社員紹介制度は基本的に会社側のメリットが大きく、求職者と紹介者にはメリットが薄いシステムだと私は思っています。

上記のメリットとデメリットを考慮して、それでも社員紹介で応募した方が良い場合は以下の2つのケースになります。

  • 採用の権限を持った人(またはそれに近い人)からの社員紹介であり、応募の時点で内定を取れる可能性が高いと判断できる場合
  • Closedの求人であり、転職エージェントには出回っていないお宝求人である場合

CRAとして転職するのであれば、上記に該当するケースはほぼ無いと思います。

そのため、転職エージェントに登録をして、通常の手順で転職した方が余計な気遣いをすることもなく、スムーズに転職できると思います。

それに加え、社員紹介制度で応募をすると、転職エージェントのサービス(過去問の確認や面接対策)が受けられなくなってしまうため、その点は大きなデメリットと言えます。

まとめ

今日は、社員紹介制度のメリットとデメリットを見てきました。

社員紹介制度は、一般的に

  • 内定獲得率が上がるわけではない
  • 好条件を獲得できるとは限らない

ことより、求職者と紹介者にはあまりメリットがありません。

そのため、個人的には、転職エージェント経由で転職した方が良いと思っています。

採用の決定権がある人やそれに近い立場の人が紹介者となってくれる場合や、転職エージェントには出回っていないお宝求人に巡り合った場合に限り、社員紹介制度で応募した方が良いと思います。

では!






Follow me!