楽天メディカルについて考える

2020年9月20日

どうも、はるきちです。

『楽天』という会社は皆さんご存知だと思いますし、出張時の宿泊時には『楽天トラベル』を使用している人も多いと思います。

そんな皆さんの生活に馴染みが深い『楽天』ですが、その中でも本日は製薬メーカー『楽天メディカル』について見ていきたいと思います。

楽天メディカルとは?

そもそも楽天のグループ内に製薬メーカーがあることを知らない人も多いと思いますが、『楽天メディカル』は製薬メーカーです。

楽天と言えば三木谷さんですが、楽天メディカルの会長兼最高経営責任者も三木谷さんです。

なぜ、三木谷さんが製薬業に参入したのかを調べたところ、三木谷さんのお父さんは膵臓がんでお亡くなりになったみたいですが、そのことがきっかけで『がん克服。生きる。』ということをテーマに製薬業に参入したとのことです。

もともとは 米カリフォルニア州にあるアスピリアン・セラピューティクスという会社だったようですが、その後三木谷さんが出資するようになり、楽天アスピリン→楽天メディカルと社名が変更されております。

楽天メディカルの本社は今も 米カリフォルニア州にあり、楽天メディカルジャパンの本社は東京都目黒区祐天寺にあります。

どのような製品及び開発品があるのか?

楽天メディカルはまだスタートアップ企業のため、現時点で上市された製品はありません。

開発品としては「RM-1929(ASP-1929)」があり、光免疫療法は楽天メディカルの代名詞となっております。

光免疫療法とは、光に反応する化合物と抗体を結合させた薬剤を投与し、患部に光を当てることでがん細胞を破壊する治療法です。

抗体薬物複合体(ADC)の一種で、 頭頸部癌を対象に治験が実施されており、2019年には先駆け審査指定制度の対象品目に指定されております。

そのため、楽天メディカル社内でも「RM-1929」に対する期待は大きいと思いますし、私個人としても今後の癌医療にどのようなPositiveな影響を与えてくれるのか、非常に楽しみにしております。

【先駆け審査指定制度】
指定を受ける医薬品は、以下の4つのすべての要件を満たすことが必要となります。
1.治療薬の画期性
2.対象疾患の重篤性
3.対象疾患に係る極めて高い有効性
4.世界に先駆けて日本で早期開発・申請する意思

「RM-1929」は、EGFR(上皮成長因子受容体)を標的とするセツキシマブに、非熱性赤色光で活性化するIR700という色素を結合させたものです。

患者に投与された「RM-1929」は、がん細胞に発現しているEGFRに結合し、そこにレーザー装置で非熱性赤色光を当てると、IR700が反応しがん細胞を破壊するとされています。

楽天メディカルのHPによれば、2018年に再発転移性頭頸部扁平上皮がんの患者を対象とした国際共同第Ⅲ相臨床試験を開始されております。

アメリカ臨床腫瘍学会 (ASCO) で発表された 「RM-1929」のデータを考察

2019/5/31~2019/6/4にアメリカ臨床腫瘍学会 (ASCO) がアメリカ シカゴで開催され、局所再発頭頸部癌患者を対象とした、「RM-1929」による光免疫療法の第Ⅱa相臨床試験の結果が発表されました。
※Oncology領域の方はご存知だと思いますが、ASCOはOncology領域の学会の中で最も権威がある学会です。

ASCOで発表されたResultは以下のようになっております。
ASCOのHPにもResultが記載されておりますので、以下URLよりご参照ください。
https://ascopubs.org/doi/abs/10.1200/JCO.2019.37.15_suppl.6014

【安全性】
・30名の被験者がEnrollされ、DLTは1例も発現していない。
・13例に1つ以上のSAEが発現しており、86%(19/22)のSAEは治験の治療とは因果関係なしと判断された。
・3件のSAE(口腔痛、腫瘍出血、気道閉塞)は治験の治療と因果関係ありと判断された。

【有効性】
・16.7% (5/30)のCRが認められており、ORRは50%(15/30)であった。
・DCRで86.7%(26/30)であった。
・PFSとOSの結果は近々開示予定。

安全性についてはDLTが1例も発現していない点、及び86%のSAEが因果関係なしと判断された点を考えると、比較的安全に使える薬剤であるという印象を持ちました。

先駆け審査指定制度の対象品目に指定されているため、第I相及び第II相のデータで製造販売承認申請を実施し、現在実施している第III相のデータはConfirmationとして後からPMDAにデータを提出するものと推測しております。

楽天メディカルの将来性は?

今のところ「RM-1929」頼みというところがありますので、「RM-1929」次第で会社の将来が決まりそうですね。
昨年はMRを募集しておりましたので、今後「RM-1929」が承認された場合を見据えて自販体制を準備しているところだと思います。

また楽天メディカルのHPによると、開発では現在以下の職種がOpenとなっております。
基本的に楽天メディカルの社員はOperationの中枢やStrategyを立てることに専念しており、モニタリングは大手外資系CROにアウトソースしております。

[2020/2/5時点で募集中の職種]
– Clinical Scientist
– Clinical Trial Manager
– Biostatistician
– Statistical Programmer
– Sr. Manager / Manager of Clinical GCP Quality
– Document Control and Training Specialist
– Medical Director
https://rakuten-med.jp/recruitment/

まとめ

以前、別の記事でバイオベンチャーについて書きましたが、こういうスタートアップ企業には面白い要素がたくさん詰まっていると思います。

大手製薬メーカーに比べると開発品も少ないため、会社としての安定感は少ないと思いますが、大手製薬メーカーでは経験できない貴重な経験ができると思います。

私はもう若くはないため、もっと早くチャレンジしておけば良かったとちょっと後悔しておりますが、今後もバイオベンチャーに関する情報収集は継続していきたいと思います。

では!

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