日本の医薬品産業はどうなってしまうのか?2020年度薬価改定の影響について

どうも、はるきちです。

2020/3/6の日刊薬業に『中外と帝人ファーマ、9%台の大幅引き下げ 20年度改定・本紙調査、主力品の加算返還や再算定響く』というタイトルの記事が載っておりました。

この記事をご覧になった方は多いと思いますが、日本の医薬産業は成長産業ではなく、下り坂の途中であることを改めて認識し、考えさせられることがたくさんありました。

今日はこの記事について、私なりの考察を交えて書いていこうと思います。

薬価改定によるプラスの影響を受けるのはアッヴィのみ

日刊薬業の記事によると製薬メーカー73社を対象に、2019年10月の薬価改定が2020年度にどの程度影響するかを調査したそうで、56社から回答があったそうです。

その中で、薬価改定によるプラスの影響を受けるのはアッヴィの0.2%台のみで、その会社は全てマイナスのようです。
アッヴィは、 主力の関節リウマチ治療薬「ヒュミラ」が希少疾病の効能追加で薬価が引き上げられたことが理由のようです。

なお、各社の状況は以下の通りです。


みなさん、上記の表を見て、どのように感じますか?

これだけ軒並みマイナスになると厳しいですよね。
特に赤で表示している中外製薬、生化学工業、帝人ファーマについては10%前後下がると想定されております。

中外製薬に関しては、加算返還の対象となった最主力の抗がん剤「アバスチン」(15.7%)に加え、市場拡大再算定が適用された抗リウマチ薬「アクテムラ」(18.5%)、抗がん剤「パージェタ」(15.0%)、血友病A治療薬「ヘムライブラ」(15.0%)の3製品がそろって2桁引き下げとなったことで9.2%マイナスとなっております。

また、 帝人ファーマに関しては、主力の高尿酸血症・痛風治療剤「フェブリク」が市場拡大再算定で14.5~14.6%の引き下げを受けたことが影響しております。

中外製薬に関しては、オンコロジーをはじめ、開発品も多いと思いますので、生化学工業や帝人ファーマほど深刻では無いと思います。
その一方で、生化学工業と帝人ファーマは開発品も多くはないため、現在の市販品に頼らざるを得ないと思いますので、事態は深刻です。

製薬メーカーは開発費用を回収できるのか?



みなさんご存知だと思いますが、医薬品の開発には莫大な費用がかかります。
医薬品を開発する意義としては、勿論患者さんのために開発しているわけですが、企業は営利団体でもあるため、いわば投資の側面も含んでおります。

その国の人口、将来性やRegulatory requirementを考慮し、その国に投資した額を将来回収できると判断しているため、その国に投資をしているわけです。

日本のお財布事情が厳しことも理解しておりますが、このままでは日本は投資に値しない国というレッテルを張られかねないと思います。

内資系製薬メーカーは日本が本国となりますので、日本に投資しないということは想定しずらいですが、外資系製薬メーカーはどうなるかわからないですよね。

莫大な費用をかけて薬剤を開発しても、毎年のように薬価を下げられては、投資に値しない国になってしまうかもしれません。
そうなった場合は、日本は医薬品後進国になり下がるでしょう。

現状を踏まえても、製薬メーカーへの就職はお勧めか?



以前ほどの旨みが無くなったきたことは事実ですが、まだ他の産業よりは良いと思っております。
というのも、大手製薬メーカーでは利益率は30%台の会社も多いですし、現に私が勤務している製薬メーカーも利益率は30%台です。
他の産業と比較すると、利益率30%は信じられないほどの高利益体質です。

そのため、以前他の記事でも書いたように、新卒時の就活でも製薬メーカーにトライして欲しいと思っておりますし、CROのCRA経験者にも製薬メーカーにトライして欲しいと思っております。

ただ、今後状況が好転するとは考えずらいため、製薬メーカーの社員も副業などのリスクヘッジをしておくべきだと思います。

それぞれ、製薬メーカーで働きつつ、かつ副業でも手に職をつけないといけない時代に突入しております。
副業をする際は、時間を切り売りする仕事は、ノウハウ蓄積の観点からあまりお勧めできないと考えており、私は薬剤師免許を持っておりますが、薬剤師として働く予定はありません。

副業はあくまで副業ですので、うまく行かなければいつでも辞められます。
失敗を恐れず、まずは始めることが重要です。

製薬メーカーは他の産業より平均年収も高いため、副業をしないと金銭的に生活が苦しいという人はあまりいないと思います。

ただ、今後どうなるかわからないですよね?

いつどうなってもいいように、本業以外にも一定の収入源を確保しておくべきです。
まずは自分自身に合っている副業から始めてみましょう!

私の知り合いにYou Tuberが数名いますが、どの副業も結果を出すのに一定の時間が必要ですので、早めに始めましょう!

では!

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